メタバースの医療での活用がどう作用するか実例を挙げて分かりやすく解説
最近では医療でも活用され始めているメタバース。今回は医療でのメタバース活用で可能となることや事例をご紹介します。
医療への活用で可能になること
メタバースは、近年医療でも活用され始めています。メタバースが医療で活用され始めているのは、以下が可能になるからです。
- 医療従事者間でのコミュニケーションが取りやすくなる
- カウンセリングのハードルが下がる
- 視覚的に症状や治療を理解できる
- リハビリテーションの環境を充実させられる
- 遠隔地から治療できる
それぞれについて詳しく解説します。
医療側①|医療従事者間でのコミュニケーションが取りやすくなる
医療側のメリットとして、医療従事者間でのコミュニケーションがとりやすくなることが挙げられます。なぜなら、メタバースであれば感染症対策を気にせずに、また遠隔地からでも交流ができるからです。わざわざ会って話す必要がないため、必要なときに必要な情報が交換できます。
また、メタバース内で講演会や医療学会の開催、研修の実施なども可能です。会場を準備したり交通費なども削減できることから、これまで以上に気軽に開催しやすくなりました。
患者側①|カウンセリングのハードルが下がる
患者側には、カウンセリングのハードルが下がるというメリットがあります。なぜなら、アバターを使って受診することで心理的な負担が軽減されるからです。
直接会って話す場合、カウンセリングに対して心理的な負担を感じる方も少なくありません。しかし、自分の分身となるアバターで会話できることから、直接会って話すよりも受信しやすくなるのです。
また、カウンセリングのために来院の必要がないことも、カウンセリングのハードルが下がるというメリットにつながります。
患者側②|視覚的に症状や治療を理解できる
患者側のメリットとして、視覚的に症状や治療を理解できるという点も挙げられます。なぜなら、メタバースでアバターを使って確認することで、健康状態を理解しやすいからです。
未知の治療に不安をお持ちの方も少なくありません。しかし、バーチャルで治療体験をすることでどのような治療なのかを視覚的に知ることができ、不安を取り除く効果が期待されています。
医療・患者側①|リハビリテーション環境を充実させられる
医療・患者側のメリットとして、リハビリテーション環境を充実させられる点が挙げられます。なぜなら、メタバースは没入感の高さと身体の動きとの連動性が特徴だからです。
リハビリテーションを受ける患者は、そもそも体が不自由であることから場所や環境に大きな制限がありました。しかし、メタバースでのリハビリテーションは制限が少なく、五感に刺激を与えられることからモチベーションの向上やリハビリテーションの効率化が期待できます。
医療・患者側②|遠隔地からの治療ができる
医療・患者側のメリットには、遠隔地からの治療ができる点もあげられます。なぜなら、メタバースは仮想空間内でコミュニケーションを取れるからです。
メタバースでは、VR技術やAR技術を用いた活用方法もあります。VR技術やAR技術を用いることで、地方在住患者や移動が困難な患者に対応でき、えんかくちからのちりょうがかのうになるのです。
医療での活用事例
医療でのメタバースの活用による可能性をご紹介しましたが、ここからは実際に医療でメタバースが活用されている事例をご紹介します。
順天堂大学病院|バーチャルホスピタルを設立
まずご紹介するのは、順天堂大学病院での活用事例です。順天堂大学病院では、メタバースを活用してバーチャルホスピタルを設立しました。バーチャルホスピタルは、リアルでの来院前にバーチャルで訪れ、治療への理解を深めたり、事務手続きの負担の軽減を図るために設立されています。
また、近年は感染症対策のために家族や友人の来院が断られていました。しかし、バーチャルホスピタル内で院外の家族や友人と交流できるようになり、患者の満足度の向上に成功しています。
福井県越前市|こころの保健室を創設
福井県越前市では、引きこもり支援の一環として「こころの保健室」を設立しました。こころの保健室では、自分の分身となるアバターを使って引きこもりに詳しい医師や保健師と交流することができます。匿名での交流もできるため、カウンセリングのハードルを下げられるという効果が期待されています。
また、視覚的に利用者がリラックスできる環境を作りやすい点もメタバースならではの特徴です。
医療での活用における課題点
医療でもメタバースが活用され始めていますが、まだまだ課題があるのも事実です。例えば、利用する患者の安全性の確保や個人情報の保護のためには、医療従事者だけでなくメタバース事業者の協力が必須です。利用者が安心して利用できるように、安全性の確保が求められます。
また、医療でメタバースを活用するためには高度な技術が必要です。安全性の確保と共に、高度な技術でメタバースを管理できる人材の確保も課題です。
まとめ
バーチャル空間で自分の分身となるアバターを使って行動できるメタバース。メタバースは様々な場所で活用され始めていますが、近年は医療での活用も進められています。課題点はありますが、医療でメタバースが活用されることで医療の可能性がさらに広がるでしょう。
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