メタバースは今後どうなる？市場規模と将来性について解説

2023/01/17 2024/09/30

最近注目を集め、耳にする機会も多くなったメタバースですが、メタバースはなぜ注目されるのか、今後どうなっていくのか気になるという方も多いのではないでしょうか。

今回は、メタバースの内容と今後の将来についてわかりやすく解説します。メタバースの未来や可能性を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

メタバースとは？

まず、メタバースの意味や混同しやすいVRとの違いについて解説します。

メタバースとは、「仮想空間」「仮想現実」を意味する造語です。「Meta（超）」と「Universe（宇宙）」を合わせてMetaverse（メタバース）という言葉ができあがりました。

メタバースの具体例としては、自分の分身（アバター）がゲーム内の仮想空間に入り、ゲームをしたり他のプレイヤーとコミュニケーションを取ったりすることなどです。ただし、メタバースの定義は抽象的で概念が非常に広いため人や媒体によっても解釈が違います。

そのような中で、おおむね共通している認識は以下の通りです。

ゲームがよくメタバースとして取り上げられますが、参加者の自由度は高くないためメタバースに入らないとされる場合もあります。

メタバースとよく比較されるのが、VR（バーチャルリアリティー）です。こちらは「仮想現実」と呼ばれ、仮想空間内で現実のような体験をするサービスのこと。VRはひとりでも楽しめるため、他人との交流が目的のメタバースとはこの点が大きく異なります。

メタバースが注目されるのはなぜでしょうか？ここでは、その理由を解説します。

VR技術やインターネット回線速度など、デジタル技術が大きく発達したことで、誰でも簡単にメタバースを体験できるようになりました。それに伴い、アバターが現実に近いコミュニケーションを行えるようになったことも注目を集める要因です。

さらに、ブロックチェーン技術の進歩によって、暗号資産やNFTが登場。NFTによってデジタル資産に希少性を付与できたことで、仮想空間内での売買のハードルが下がり、活発に経済活動が行えるようになりつつあります。

新型コロナウイルス感染症の影響で、現実世界で直接コミュニケーションをとる機会が減少しました。働き方についてもテレワークが推奨されるようになり、コミュニケーションツールのひとつとしてメタバースも注目されています。

また、メタバースであれば、大人数が集まるイベントなども開催可能です。現実世界で厳しいことを用意に行えるメタバースは、新しいビジネスチャンスとして多くの企業が参入を検討し始めています。

現在、ゲームなどエンターテインメント関連で活用されているメタバースですが、今後はビジネス分野や医療分野での活用が期待できます。

場所や時間に制約されないメタバースは、バーチャルオフィスやホスピタルとして活用するため研究や開発も実施されています。

また、現実に近い状況でコミュニケーションができる場として、実在する街やデパートをメタバース内に再現するプロジェクトが実現しているのもポイントです。これらの試みも今後ますます拡大していくと予測されます。

メタバースの市場規模は、総務省では2021年の389億ドルから2030年には6,788億ドル、約17倍に拡大すると予想しています。また、矢野経済研究所は、国内メタバースの市場規模は、2026年度に1兆円を超えるという予測を発表しました。

これらの数字からも、メタバースの市場規模は急速に拡大していくと言えるでしょう。現在はオンラインゲーム関連企業がメタバース市場に多く参入していますが、今後は教育や製造業や建設業などの分野でのメタバース利用も進んでいく見込みです。

国土交通省は、現実の都市空間を仮想空間上に再現する「デジタルツイン」「リアルメタバース」を推進。都市の3次元情報のデータ化を進めています。

メタバースの普及は、今後の生活を大きく変化させるほどの可能性があります。将来は生活空間の一部がメタバースに変わるなどの未来も考えられるでしょう。しかし、メタバースが今後、解決していくべき課題を抱えているのも実情です。

特に、メタバースでの経済活動なども、メタバースに対応する法整備などが追いついていないため、今後の早急な対応が必要とされています。

とはいえ、今後はメタバース関連の新技術やサービスが開始され、ますます市場は発展していくと考えられます。インターネットが普及したときと同様の生活環境の変化が起こる可能性を秘めているのです。

今回は、メタバースの基本的な内容と、市場規模と今後の展開について解説しました。今後、さらにさまざまな企業がメタバースに参入する見込みです。今までメタバースはゲーム内の世界だと思っていた方も、これからのメタバースのビジネス展開にぜひ注目してみてください。

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