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メタバース内の決済方法にはどのようなものがある?新しい方法も紹介!

メタバース内の決済方法にはどのようなものがある?新しい方法も紹介!

メタバースは、インターネット上に広がるもう一つの世界として、近年注目を集めています。

メタバースの今後の発展の鍵を握ると言われているのが、メタバースでの経済活動、決済の方法です。

メタバース内部での決済方法の現状や今後の見通しについて解説します。

メタバース内にある既存の決済方法

現在、メタバース内部での決済は、以下の2つが主流です。

  • 現実世界の決済手段を使う
  • 事前購入した電子マネーなどで決済する

現実空間を前提としたコンテンツ(ECサイトなど)では前者が、ゲームのように現実を意識させたくない仮想空間では後者が採用されやすい傾向があります。

決済画面に遷移しての支払い

メタバース上で決済画面が立ち上がり、そこから手続きをするという決済方法です。

こうした決済方法は既存のシステムが使えるため、信頼性や安全性は高まります。

しかし、仮想空間で経済活動までも含めて「もう1つの世界」を構築するというメタバースの方向性からは乖離しています。

例えばクレジットカードの番号確認のためにゴーグルを外す、という行為の結果ユーザーが現実に引き戻されてしまうというデメリットが考えられるでしょう。

事前購入した通貨を使用した支払い

メタバースで使えるサービス内通貨やサービス外のデジタルコンテンツを購入して、サービス内に持ち込むという決済方法です。暗号資産を用いた決済も行われています。

こうした決済方法はメタバース世界への没入感をそこなわないというメリットがありますが、信頼性や利便性の面で改善の余地があります。

サービス内通貨は現実世界では価値の担保が不十分であるケースが多く、仮想通貨はWalletがないと使用できないなどの欠点があるのです。

メタバースから外部サイトへ移行する形態

決済画面に遷移しての支払いと同様、メタバース内から外部のサイトに移行してそこで決済を行う形態もあります。

メタバースを販促目的で使用している仮想ショップなどのコンテンツで用いられており、既存のECサイトへ移行するケースが多くあります。

既存のコンテンツを活用できるため費用面やセキュリティ面で利点がありますが、ユーザーの没入感を妨げる点では決済画面への遷移と同様です。

メタバースを現実世界を補完するコンテンツと捉えた決済方法だともいえます。

既存の決済方法の問題点

既存の決済方法では、メタバースへの没入感を損なう、UI/UXの工夫を台無しにするという意見もあります。

メタバースで既存の決済方法をとることの問題点について考えてみましょう。

没入感を下げる要素がある

既存の決済方法の使用は、カード番号の確認や外部サイトへの移行などの過程でユーザーの没入感を損なう点がデメリットです。

こうした傾向は、特にメタバース内部での経済活動、デジタルコンテンツの購入や販売、イベントの参加料金などにおいて特に強まります。

メタバースは、アバターを通じ現実世界の制約を排除した自由な自己表現ができる空間を目指しています。

既存の決済方法は、単にユーザーが現実に引き戻されるというだけでなく、メタバースの存在意義そのものにも関与しているのです。

セキュリティに対する懸念がある

既存の決済方法の1つとして、サービス内通貨、いわゆるトークンの事前購入や暗号資産Walletを用いた決済も行われています。

こうした決済にはメタバース内部での使用を前提としたものもあり、ユーザーの没入感や世界観を損ないません。

しかし、一方でセキュリティ上の問題は発生します。メタバースの掲げる現実世界を排した自由な自己表現には匿名性が欠かせませんが、暗号資産を使用するためには、その匿名性が一定以上否定されます。その結果、セキュリティ上の問題を発生させる可能性があるのです。

メタバースでの新たな決済手段とは

さまざまな課題を抱えるメタバース内での決済方法ですが、2023年前半は参入を検討するターニングポイントと考えられています。

メタバースは、銀行・資金移動業者にとって未だ参入余地が残されていると考えられており、複数社が、メタバース内での決済手段としての地位確立を目指しています。

マスターカードが対応を進めている

マスターカードは、2023年2月、Xsolla、Immersveとの提携を行いました。Xsollaと提携することで、アイテムや通貨購入にマスターカードのポイントを使用できるようになり、他者にゲーム内アイテムや通貨を送る機能も実現しました。

Immersveとの提携では、Mastercardを媒介することで、消費者がウォレットから暗号資産をダイレクトに購入できる仕組み作りを進めています。

マスターカードはこれらを用いて、メタバースにおける、便利でシームレスな決済手段としての地位を確立しようとしているのです。

メガバンクが進めている「メタバースコイン」とは

国内でも、3大メガバンクグループや損害保険ジャパンなどが、メタバースで決済や認証などを共通化する基盤づくりに乗り出しています。

次の世代の新しい経済圏と有望視されているメタバースで企業連合を組み、商機の拡大につなげる目的です。

みずほ銀行は2023年度中に、国内銀行による初の決済サービス、メタバースコインの提供開始を発表しました。

メタバースコインは、みずほ銀行の決済サービス「Jコインペイ」の基盤を活用し、利用者はメタバース空間に入り込んだまま決済ができます。事業者は決済後すぐに代金を受け取れ、銀行口座と紐づいた価格変動がない安定的な決済手段として活用できます。

みずほ銀行が事業者に仕組みを提供し、個人の利用者はこの仕組みを通じて決済を行うのです。

まとめ

メタバースの決済方法には、国際的にも未だ統一基準と呼ばれるものがなく、混迷しているともいえます。しかし、それだけに基準化の流れに一歩先んじることで利益や既得権につながります。

メタバースの将来的な発展には、経済的な成熟が欠かせません。決済手段を通じて、メタバースが真に新しい経済圏となれるか、現在はその分水嶺といえるでしょう。

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