メタバース広告の革命：市場規模の拡大とビジネスへのメリットを解説

メタバースは近年、世界中で急速に普及している、オンライン上に作られたもう1つの世界です。ショッピングやエンタメなどさまざまな方面に活用されているメタバースですが、最近ではメタバース上に広告を出稿するということも増えています。

そこで今回は、そもそもメタバース広告とは何かやメタバース広告のメリットと課題、事例をご紹介します。

メタバース広告とは

メタバース広告とは、オンライン上の仮想空間、メタバース上に載せる広告のことです。

そもそもメタバースとは、オンライン上の仮想空間のことです。ユーザーは自分の分身となるアバターを作成し、メタバース空間内を自由に動いたり世界中のユーザーとコミュニケーションが取れます。

これまでWeb上の広告といえばバナー広告のような平面のものが一般的でしたが、メタバース広告では、立体的な広告が新たに普及しつつあります。メタバース広告には、バーチャルスペースで持続性が保たれることから、ユーザー側の目に留まる時間が長いというこれまでのWeb広告にはない特徴があります。

メタバース広告の利点とメリット

メタバース広告には、以下のようなメリットがあります。

• メタバース空間と連動させられる
• 有名人や企業とのコラボレーションが容易

それぞれのメリットについて、以下で詳しく解説します。

メタバース空間と連動させられる

メタバース空間と連動させられることは、大きなメリットです。メタバース内では、ショップや展示をしている企業もあるため、そのような他のサービスと広告を連携をすると、成果が生まれやすいでしょう。

メタバース広告には、主に2種類の広告の表示方法があります。1つ目はユーザーがタップしたり、アバターと対話するときに表示される広告、2つ目は建物や看板などのオブジェクトとして広告を設置する方法です。2つ目は一般的な広告の設置方法と同様ですが、1つ目の方法はメタバース広告ならではと言えるでしょう。

有名人や企業とのコラボレーションが容易

有名人や企業とのコラボレーションが容易にできるというメリットもあります。

広告に対してユーザーの目に留まるために、その広告のイメージに合う有名人を起用したいと考える企業は少なくありません。しかし、有名人を起用したくてもさまざまな面からなかなか契約までいかないというケースも多いでしょう。

一方で、メタバース広告はインフルエンサーに拡散してもらいやすく、インフルエンサーからの情報発信がユーザー同士のつながりを通じ、さらに広く拡散されるという効果が期待できます。

メタバース広告の課題と克服策

メタバース広告には、メリットだけではなく課題もあります。それは、ユーザーによっては過剰広告になりやすいことです。Web広告はさまざまな広告が表示されることから、ユーザーの使いやすさや満足度が得づらいという特徴がありますが、メタバース広告には特にその傾向があります。そのため、広告をしたのに逆効果になる可能性があるというリスクがあります。

また、個人情報を悪用される恐れがあるという課題もあります。メタバースの分野は法整備が進んでいないため、未だに不安定な要素が多く、個人情報の抜き取りが起こらないよう、企業は今まで以上に留意することが重要です。。

このように、メタバース広告にはまだまだ課題があります。課題に対する対処法を確立させた上で、メタバース広告を活用しましょう。

メタバース内に広告を出稿した事例

最近メタバース広告が増え始めており、大手企業もメタバース内に広告を出稿しています。そこで最後に、メタバース内に広告を出稿した事例を2つご紹介します。

NTTと電通の共同事例

「東京ゲームショウ VR 2021」にて、NTT(日本電信電話株式会社)と株式会社電通はVR広告の共同実証を実施しました。これは、VRイベント空間でのイベントプラットフォームと、広告モデルのあり方を検討することを目的としています。

具体的な共同実証の内容としては、VRならではのユーザー体験の提供や臨場感あるブランド訴求、キャラクターの案内による導線設計などです。大手企業がメタバース広告に出稿したということもあり、メタバース関連以外の企業にも大きな注目を集めました。

BEAMSの仮想店舗出店事例

ファッション大手のBEAMS(ビームス)は、世界最大のVRイベントである「バーチャルマーケット」において仮想店舗を出店しました。世界最大規模のVRイベントであるバーチャルマーケットとは、メタバース上にある会場においてアバターなどのさまざまな 3D アイテム、洋服、PC、飲食物などのリアル商品を売買できるイベントです。

その中でもBEAMSは、2022年の秋冬商品を３DモデルにしたTシャツやワンピースなどの全7種類を販売したり、バーチャルマーケットの出展を記念したリアルな洋服の商品をビームスの公式オンラインショップにて販売しました。このように、メタバース内の仮想店舗とリアルをコラボさせた販売形式が、メタバースを使った新たなビジネスとして話題を集めました。

まとめ

さまざまなシーンで活用されているメタバースは、広告業界でも注目を集め始めています。メタバース広告の概要やメリットと課題を把握し、メタバース広告を有効に活用しましょう。

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プロフィール

GMOメタバースラボ

メタバース技術やブロックチェーン技術を活用した各種Web3サービスに関する調査・分析をするとともに、メタバースを活用したビジネスの立ち上げ・展開をサポートする各種ソリューションを提供いたします。メタバースにおけるビジネスを拡大し、企業の課題解決はもちろん、ユーザーへの新たな体験を提供することで、Web3時代の新たな文化を創成してまいります。