【2025年最新】Googleアナリティクス(GA4)のイベントトラッキングとは?クリックやダウンロード行動を可視化する方法!

Googleアナリティクスを使ってウェブサイトを分析する際、ページの閲覧数(ページビュー)だけでは、ユーザーの詳細な行動までは把握できません。たとえば、どのボタンがクリックされたのか、資料のダウンロードがどれだけ行われたのか、動画がどれくらい再生されたのかなどは、通常の設定では分かりません。そういったページ遷移を伴わない行動を計測するために活用されるのが「イベントトラッキング」です。本記事では、このイベントトラッキングの基本的な仕組みから導入手順、活用方法、よくある質問までを詳しく解説します。

目次
イベントトラッキングの概要と基本概念
イベントトラッキングとは、ユーザーがウェブサイト上で行う「クリック」「スクロール」「ダウンロード」などの個別アクションをGoogleアナリティクスで計測するための機能です。これにより、ページ単位ではなく、より細かいユーザーの行動データを取得できるようになります。
たとえば以下のような動作が計測対象になります。
- 外部リンクのクリック
- 電話番号リンクのタップ
- PDFファイルや画像のダウンロード
- 再生ボタンのクリック(動画視聴)
- フォーム送信前のボタン押下 など
これらは通常のページビューでは追跡できないため、イベントトラッキングを使うことで初めて分析可能となります。
イベントトラッキングの活用メリットと注意点

メリット
- ページビューに表れないユーザー行動の可視化
→ たとえば、「ダウンロードボタンはクリックされたが資料は見られていない」など、詳細なインサイトを得られます。 - コンバージョンポイントの細分化
→ お問い合わせフォームのどのステップで離脱したかなども追跡できます。 - サイト改善に活かせる具体的なデータを取得
→ 「このバナーは全くクリックされていない」など、UIやコンテンツの改善材料になります。 - 広告やキャンペーン施策の効果検証
→ 広告経由で何回資料がダウンロードされたかなど、ROIの分析にも役立ちます。
注意点
- タグ設置や設定作業が発生する
→ HTMLやJavaScriptの編集が必要になるため、技術的なハードルがあります。 - 設定ミスのリスクがある
→ 書き方を誤ると正しくイベントが記録されないため、テストが重要です。 - 大規模なサイトでは管理が煩雑になる
→ トラッキングする項目が多くなると、タグの管理が複雑化します。 - イベント数に制限がある(GA4では上限が定められている)
→ イベント数が多すぎると一部の計測がカットされる場合もあります。
イベントトラッキングの設定方法(GA4対応)
イベントトラッキングを機能させるためには、以下の2つの手順が必要です。
HTMLにタグを追加する
まず、計測したいアクションを含む要素(リンクやボタンなど)に、JavaScriptベースのイベントタグを追加します。
例:電話リンクのクリックを計測する場合
htmlコピーする編集する<a href="tel:0123456789" onClick="ga('send', 'event', 'tel', 'click', 'contact');">電話をかける</a>
このコードは次の意味を持ちます:
- カテゴリ:
tel
(電話に関するイベント) - アクション:
click
(クリックされた) - ラベル:
contact
(連絡先ページなどの識別)
これにより、ユーザーが電話番号をクリックした回数がGoogleアナリティクスに記録されるようになります。
Googleアナリティクスでイベントを設定する
タグを追加しただけでは、コンバージョンとして計測できません。Googleアナリティクスの管理画面から、イベントを目標として登録する必要があります。
手順は次の通りです。
- [管理] ー> [データの表示] → [イベント] を選択
- [イベントを作成] をクリック
- [カスタム イベント] 表で、変更するイベントをクリック、または[作成] をクリックして新しいイベントを作成
これにより、設定したイベントが「コンバージョン」として記録され、レポートで確認できるようになります。
イベントトラッキングの確認方法
設定後、イベントが正しく計測されているかどうかは、リアルタイムでチェックできます。
確認手順は以下の通りです。
- Googleアナリティクスを開く
- 「リアルタイム」→「イベント」を選択
- 実際にサイトで該当のアクションを実行
- リアルタイム画面で、イベントが発生しているかを確認
この工程は特に初期設定時に必須です。意図した通りに記録されていない場合は、タグやトラッキングIDにミスがないか確認しましょう。
実践例:PDFダウンロードの計測
よくあるケースとして、資料やパンフレットのPDFをダウンロードした回数をイベントとして計測する例があります。
HTMLコードの例
htmlコピーする編集する<a href="sample.pdf" onClick="ga('send', 'event', 'pdf', 'download', 'sample.pdf');">PDFをダウンロード</a>
このコードでは、ユーザーが「PDFをダウンロード」リンクをクリックしたタイミングで、Googleアナリティクスにイベントが送信されます。
イベントとしての目標設定
- カテゴリ:pdf
- アクション:download
- ラベル:sample.pdf
目標に設定することで、資料ダウンロードをコンバージョンとして可視化できます。資料請求やホワイトペーパーの効果測定に活用されます。
よくある質問(Q&A)
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イベントトラッキングの設定は初心者でも可能ですか?
- 基本的なHTMLの知識があれば、設定自体は難しくありません。
- コードを直接編集したくない場合は、Googleタグマネージャー(GTM)を使えばノーコードで設定できます。
計測したデータはどのように分析すれば良いですか?
- 「行動」→「イベント」セクションから、各イベントの回数やユニークユーザー数を確認できます。
- 特定のイベントがコンバージョンにどう影響しているかを分析し、改善施策の立案に役立てられます。
イベントが計測されないときの原因は?
- タグの記述ミス、またはGoogleアナリティクスのプロパティ設定ミス
- タグマネージャーのトリガー設定が誤っている
- イベントカテゴリ・アクション・ラベルが一致していない
- キャッシュの影響で旧バージョンのページが表示されている
まとめ
イベントトラッキングは、ユーザーの実際の行動を詳細に把握できる強力な機能です。どのリンクがクリックされ、どの資料が読まれ、どのボタンが押されているのか。こうした情報は、ページビューだけでは見えない「行動の質」を測るために欠かせません。導入には一定の設定が必要ですが、それ以上に得られるインサイトは、マーケティング戦略の改善やサイトの最適化に大きく貢献します。ユーザー行動を「見える化」する第一歩として、イベントトラッキングの導入をぜひ検討してみてください。
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