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【2025年最新】指名検索とは?一般検索との違い、指名検索数の調べ方と増やす方法を解説

【2025年最新】指名検索とは?一般検索との違い、指名検索数の調べ方と増やす方法を解説

指名検索は、マーケティングにおけるブランド認知度の向上や顧客ロイヤリティを測る重要な指標です。本記事では、指名検索と一般検索の違い、具体的に見るべき指標や使用するツールについて、さらに指名検索数を増やす具体的な手法について詳しく解説します。

指名検索とは何か?

指名検索とは、ユーザーが特定のブランド名や製品名を検索エンジンで検索する行為です。例えば、「Nike」「Sansan プランナー」など、特定の企業名や製品名を使った検索がこれにあたります。一般検索は広範な情報やテーマに基づいており、特定のブランド名を含まないことが多いです。

指名検索の種類

指名検索は、大きく分けていくつかの種類に分類することができます。それぞれの種類は、ユーザーがどのような意図でブランドや製品名を検索するかに基づいています。

指名検索の種類説明意図
ブランド指名検索ブランド名を検索する
「GMOインターネット」「GMOペパボ」
グループ全体や特定ブランドに関する情報、公式サイトを探したい
商品指名検索特定の商品名を検索「お名前.com」「minne(ミンネ)」商品の詳細、レビューや料金プランを知りたい
サービス指名検索特定のサービス名を検索「GMOクラウド」「GMOクリック証券」提供されるサービスの内容、料金、最新情報を求める
キャンペーン指名検索特定のキャンペーンやプロモーション名を検索「GMOクリック証券 キャンペーン」「お名前.com ドメイン割引」現在開催中のセールやキャンペーン情報を探している
ローカル指名検索オフィスや関連拠点を含めた検索「GMO 東京オフィス」近隣のオフィス情報やその場所で行われているサービスを調べる

指名検索と一般検索の違い

指名検索と一般検索の最大の違いは、検索者の意図にあります。指名検索は、ブランドや製品についてよく知っているか、興味を持っているユーザーによるものが多いため、コンバージョン率が高くなる傾向があります。対照的に、一般検索は情報収集やニーズの確認が主な目的であり、購買意欲が明確でない場合が多いため、直接的な売上には結びつきにくいことがあります。

  •  指名検索
    特定の企業のページ(公式サイトなど)を閲覧しようとしている
  • 一般検索
    特定の企業のページではなく、検索キーワードの情報が書かれているページを求めている

指名検索広告におけるタイトル表現(TD)の効果検証

一般キーワードの場合、ユーザーはタイトルを見て興味を引かれたリンクをクリックする傾向があります。一方、指名系キーワードでは、ユーザーはどれが公式サイトであるかを判断し、そのリンクをクリックします。そのため、指名系キーワードでクリック率を高めるには、「公式サイトであること」が一目で伝わる工夫が重要です。視認性が低くなるような文字の詰め込みよりも、簡潔で整理された表現の方がクリック率の向上に寄与するのではないかという仮説のもと、実際に検証を行いました。

キーワード、説明文による差をなくし、タイトルの違いだけで効果検証を実施

  • タイトル:文字数上限まで使ったAと必要最小限に抑えたB
    • A:【公式】〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇|〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
    • B:〇〇〇〇〇〇|公式サイト
  • 説明文:AもBも同様
  • キーワード:指名系の特定の1キーワードのみ

結果として、同じキーワードでの表示にもかかわらず、シンプルな訴求を行ったBの方が、CTRおよびCVRの両面で約1.5倍の差を示しました。このことから、指名検索広告においては「公式サイトであること」を簡潔に伝えるタイトル構成が、パフォーマンス向上に寄与する可能性が高いと考えられます。

指名検索キーワードで広告を掲載すべき理由

ネット広告の中でも効果が高く、獲得数も多いのが、サービス名やブランド名などの指名キーワードの検索広告です。掲載すべき理由は大きく以下の3つです。

  • 競合他社による広告表示による機会損失の防止
    他社や同名サービスの広告が自社のオーガニック検索結果よりも上位に表示されることで、ユーザーが他社へ流出するリスクがあります。自社が広告を掲載することで、検索結果の上部を確保し、流入機会を守ることが可能です。
  • 検索結果画面の占有率向上
    広告とオーガニックの両方に掲載することで、検索結果ページの上部を自社の情報で占有でき、視認性や信頼性の向上につながります。
  • ユーザーに応じた柔軟なメッセージ訴求が可能
    広告を活用することで、キャンペーンの訴求や、会員・非会員に対する異なるメッセージ配信など、オーガニック検索では対応しにくい出し分けが可能になります。

しかし、指名キーワードはオーガニックで常に上位表示されているケースが多く、かつ購入意欲の高いユーザーによる検索が中心であるため、広告を掲載しなくてもオーガニック経由で十分に獲得できると考えられがちです。実際、広告を配信しなくても成果に大きな影響はないという意見もあります。さらに、オーガニックであれば広告費用もかからないため、あえて広告を出す必要性を感じにくいのも理解できます。そこで、本当に広告配信が不要なのかを検証するため、2つのテストを実施しました。

指名検索キーワードの広告掲載順位検証

購買意欲の高いユーザーが多いのであれば、広告の掲載順位に関わらずCVR(コンバージョン率)は変わらないはずです。それを立証するために以下のような検証を行いました。

Google検索広告のテスト機能を用いて、以下の2グループで指名キーワードの検索広告配信を行いました。

  • 掲載順位1位で配信
  • 掲載順位2位以下で配信

検証の結果、掲載順位にかかわらずCTR(クリック率)およびCVRは大きく変化しませんでした。つまり、掲載順位が1位でなくても広告経由での効率には大きな差が見られませんでした。ただし、掲載順位が2位以下の場合は表示回数が減少し、配信ボリュームが低下する傾向が見られました。

指名検索キーワードにおける広告掲載有無の影響検証

先ほどの検証で、掲載順位による獲得効率に大きな差が見られなかったことから、広告を出稿しなくてもオーガニック流入で十分カバーできるのではないかと考えられました。そこで今回は、指名検索キーワードにおける「広告掲載の有無」による影響を検証しました。

  • Google広告:広告掲載なし
  • Yahoo広告:広告掲載あり
  • 評価方法:同期間の広告経由とオーガニック経由の流入数比較

想定に反して、広告を停止していたGoogle検索では、広告経由の流入が減少しただけでなく、オーガニック流入も同時に減少する結果となりました。一方、同期間のYahoo!では、広告・オーガニックのいずれも流入が増加しており、市場全体としては検索ボリュームが増加傾向にありました。

実際に掲載状況を確認したところ、指名キーワードでの検索広告において、1位には競合他社の広告が表示されていました。これは、冒頭で述べた「競合や同名サービスによる広告掲載による機会損失の防止」という目的が十分に果たせなかったことを意味します。その結果、ユーザーが公式サイトではなく競合サイトへ流出してしまった可能性が高いと考えられます。

これらの検証結果から、指名検索キーワードにおいては、競合他社による広告表示による機会損失の防止や、ユーザーに応じた柔軟なメッセージ訴求を実現するためにも、広告を掲載する価値が十分にあると言えます。

指名検索数の調べ方

指名検索数を把握することは、ブランドの認知度やマーケティング施策の効果を測定するために重要です。以下の方法で指名検索数を調査できます。

Google Analyticsの活用

Google Analyticsでは、サイトのオーガニック検索トラフィックを利用して、特定のブランド名や製品名に関連する検索数を確認できます。特に、「Acquisition」を使って「Search Console」に連携することで、どのキーワードから訪問があったか具体的に把握でき、「Sessions(セッション)」「Clicks(クリック数)」「CTR(クリック率)」などの指標を分析することが可能です。

Google Search Consoleの利用

Google Search Consoleでは、キーワードレポート機能を使用して、ブランド名や製品名に関連する検索クエリのパフォーマンスを詳しく分析できます。このツールでは、「Performance」レポートを参考に、クエリごとの表示回数やクリック数、平均掲載順位などを確認できるため、指名検索がどれほどユーザーに見られているかを直接評価できます。

キーワードツールの活用

AhrefsやSEMrushといったプロフェッショナルなキーワードツールを活用することで、ブランド名に関連する検索ボリュームをより詳細に把握可能です。これらツールでは、特定のキーワードが実際にどれくらいの検索ボリュームを持ち、競合他社と比較した際に自ブランドの位置づけがどうなるかを知ることができます。

指名検索数を増やす方法

指名検索数を増やすことで、ブランドのプレゼンスを向上させ、顧客のロイヤリティを強化できます。以下の手法を用いて、指名検索数を効果的に増やすことが可能です。

ブランド名の最適化

ウェブサイトやコンテンツ内でブランド名を戦略的に使用することで、検索エンジンにしっかりと認識させることができます。特に、ホームページや製品ページの「タイトルタグ」や「メタディスクリプション」にブランド名を含めることで、検索結果に表示されやすくなります。

コンテンツマーケティングの強化

関連する高品質なコンテンツを定期的に公開することで、ユーザーが自然にブランド名を検索する状況を創出します。例えば、ブランドストーリーや製品の使用方法、顧客の声を「ブログ」や「動画」で紹介することで、興味を持ったユーザーが訪問してきます。

SNSの活用

ソーシャルメディアでの活動を活発化させ、ブランド名の認識を高め、検索される機会を増やします。定期的な投稿やキャンペーン、インフルエンサーのプロモーションなどが効果的です。

オフライン施策との連携

イベントや広告からブランド名を広め、オンラインでの指名検索へと橋渡しします。例えば、イベントで配布するパンフレットやノベルティにブランド名を印刷し、参加者が後に検索するきっかけを作ります。

顧客満足度の向上

高品質なカスタマーサービスや製品を提供することで、口コミやリピート購入を増やします。これにより、自然と指名検索数が増加します。

まとめ

指名検索はブランドの強さを測る重要な指標であり、その数を増やすことはマーケティング戦略の成功に直結します。この記事で紹介した方法を実践し、ブランド認知度を高め、顧客ロイヤリティを強化することで、持続的なビジネス成長を目指しましょう。指名検索数の増加は、最終的には売上や市場シェアの拡大にもつながるため、積極的に取り組んでみてください。

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プロフィール
葉山和奏
経済学部。 オウンドメディア運用に向けSEO対策の情報やテクニックに関する記事を執筆。
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