【初心者必見】DMPとは?基本事項からおすすめ活用法、注意点まで解説
今回は、データドリブンマーケティングの要となるDMP(Data Management Platform)について、その魅力と可能性をお伝えしようと思います。昨今、マーケティングにおいて、データがビジネスの成功を左右すると言われています。ただ、企業はその膨大な情報をいかに活用するか、どのようにデータとして蓄積していくかが、課題になっています。
その解決策として、注目されているのが、DMPです。DMPは、企業が保有するファーストパーティデータ(自社で収集した顧客データ)やサードパーティデータ(外部から取得したデータ)を統合・分析し、マーケティング活動を最適化するためのプラットフォームです。本当に様々な用途で活用されています。
DMPの基本機能と種類
DMPには以下の3つの主な機能があります。
データ収集と統合
DMPは、様々なソースからデータを収集し、一元管理します。例えば、以下のようなデータが含まれます。
- Webサイトの訪問データ
- 広告のクリックデータ
- CRMシステムからの顧客情報
DMPは、これらのデータを統合し、顧客の行動や特性を理解するための基盤を提供しています。また、データの整合性を保つためのクレンジングや、重複排除などの機能も備えています。
データ分析
収集したデータを分析し、ターゲットユーザーの特性や行動パターンをわかりやすく整えてくれます。主な機能には以下の3つがあります。
- セグメンテーション(顧客を年齢、性別、興味関心などでカテゴリ分け)
- パフォーマンス測定
- リアルタイム分析(動的なデータ更新による迅速な意思決定支援)
マーケティング支援
分析結果を基に、マーケティング施策を実行するための以下のような支援を行います。
- パーソナライゼーションされた広告配信
- メールキャンペーンの最適化
- 広告配信プラットフォーム(DSP)や顧客関係管理システム(CRM)との連携
DMPの主な分類
特性と役割によって、大きく2つに分けることができます。
パブリックDMP
外部プロバイダーが提供するオープンなプラットフォームで、不特定多数のユーザー情報を活用します。新規顧客開拓や市場分析に適しています。例えば、下記のようなデータを用いることが多いです。
- 不特定多数の顧客属性データ
- 興味関心・嗜好性データ
- Webサイト行動履歴
プライベートDMP
自社専用で構築されたプラットフォームで、自社顧客データを中心に運用します。自社顧客への施策に特化しています。例えば、下記のようなデータを用いることが多いです。
- 自社顧客データ
- 購買履歴
- 問い合わせ情報
次に、DMPがもたらす具体的なメリットについてご紹介します。
DMPがもたらすメリット
DMPの導入により、企業はデータドリブンマーケティングを実現し、以下のような具体的なメリットを得ることができます。
ターゲティング精度の向上
セグメンテーションによって、顧客ごとに最適なアプローチが可能になります。例えば、過去購入履歴からリピート購入を促進するキャンペーンを行なったりします。
ROI最大化
データ分析により、効果的なチャネルへ予算配分が可能になるので、不必要な広告費用を削減できます。
クロスチャネルマーケティングの実現
オンラインとオフラインのデータを統合し、オンライン・オフライン問わず、一貫性のある顧客体験を提供できます。
リアルタイムアナリティクス
データ分析結果を即時反映し、迅速な意思決定が可能です。例えば、特定の商品ページから離脱したユーザーへのリターゲティング広告配信などがあります。
次に具体的な活用事例と成功のポイントについてまとめています。
DMPの活用事例
以下に、DMPをうまく利用した企業事例をご紹介します。
大手化粧品メーカー
ある大手化粧品メーカーは、プライベートDMPとパブリックDMPを組み合わせて活用し、自社データと消費者の外部データを統合分析しました。これにより、ターゲット層が好むテレビ番組を特定し、マス広告の最適化を実現。さらに、複数ブランド間でのクロスセリングも可能になりました。
全国観光DMPの活用(日本観光振興協会)
日本観光振興協会の「全国観光DMP」は、地域ごとの観光データを一元化し、効率的な政策立案やマーケティング戦略の策定を支援しています。千葉県では、人流データや購買データを基にターゲティング広告を配信し、観光客誘致の効率性が向上しました。
この活用事例を少し紐解いて、成功した要因はどこか?マーケティングの観点から、以下にまとめます。
成功した要因
成功した要因として、大きく下記の3つが考えられます。
明確な目的設定
具体的なKPI(例:観光客数増加)を設定し、それに基づいてDMPを活用しています。明確な目標があることで、データ分析結果を施策に直結させることが可能になります。
継続的なデータ収集と分析
月次レポートなどを通じて、継続的にデータを収集・分析し、その結果を次の施策に反映させるサイクルを構築しています。これにより、中長期的な改善が実現します。
多様なステークホルダーとの連携
様々な分野、会社等、複数の関係者と連携してDMPを運用することで、多角的な視点から課題解決が図られています。
DMPの進化
今まで見てきた事例だけでなく、昨今ではAIと機械学習の登場により、AI技術による予測分析や高度なパーソナライゼーションが進展しており、DMPはROI(投資対効果)を最大化するための必須ツールとなりつつあります。
DMPの導入における注意点
データの質の確保
質の高いデータの入力が不可欠です。精度の低いデータが混在していると、十分な分析や活用が難しくなります。
社内の理解と協力
社内の理解と協力は非常に重要です。あらゆる業務で言えることですが、全社的なサポートがなければ大きな成果は望めません。まずは小規模なプロジェクトから始め、社内への周知や協力体制を整えていきましょう。
まとめ
DMPは、単なるデータ管理ツールではありません。企業のマーケティングアプローチを根本から変える可能性がある素晴らしいツールです。無駄な広告費を削減し、費用対効果の高いマーケティング施策を実行することが可能になります。
近年では、様々な規模や業種の企業が導入しやすいクラウド型のDMPも登場しており、その導入はますます加速していくと予想されます。ぜひこの機会にDMPを活用し、顧客とのエンゲージメントを深め、ビジネスの成長を加速させてください。
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