簡単ステップで理解するGoogle Analytics（GA4）｜アクセス解析の基本と活用法

2024/11/26 2025/02/26

デジタルメディアはユーザーにとって身近な存在となり、企業においてはウェブサイトやアプリなど、オンライン上でのユーザーとの接点を活用して事業の成果に貢献することが求められています。

そのため、マーケターは自社で運営するデジタルメディアを通したデータから顧客理解を深め、価値ある商品、サービス、コンテンツ、コミュニケーションを提供しなければなりません。

この記事では、Google Analytics（GA4）の概要を分かりやすく解説します。

アクセス解析とGoogle Analytics（GA4）

アクセス解析とは

アクセス解析はサイトやアプリに訪問したユーザーの行動や属性データを元に、自社が抱える課題や改善点を可視化することで、マーケティングの改善をすることが目的です。

Google Analytics（GA4）とは

GA4とはGoogleが提供する世界で最も利用されているアクセス解析ツールです。

Google広告、BigQuery、Search Consoleなどと無償で連携でき、ウェブマーケティングに関する高度な分析を可能にしています。

また、2020年10月より最新バージョンのGoogle Analyticsである「Google Analytics 4（GA4）」がリリースされ、よりユーザー分析に特化したツールとして生まれ変わりました。

Google Analytics（GA4）の計測方式

アクセス解析ツールにおいて代表的な計測方式である「ウェブビーコン方式」を採用しています。

計測対象のページに「計測タグ」「Googleタグ」「トラッキングコード」などと呼ばれる解析用JavaScriptを挿入し、アクセスに関するログを収集する手法です。

解析用JavaScriptはGoogle Tag Manager（GTM）を介して実装できるため、他の解析ツールよりも比較的容易に計測設定をすることができます。

Google Analytics（GA4）でできること

「どのようなユーザーがサイトに訪れたか」「どのような経路でサイトに訪れたか」「サイト内でどのような行動をしているのか」「どのような成果を生み出したのか」という4つの観点から、GA4の活用イメージをご紹介します。

どのようなユーザーがサイトに訪れたか

GA4では、サイトやアプリを訪れるユーザーの属性情報を把握することができます。例として以下のようなデータが取得可能です。

年齢や性別などのデモグラフィックデータ
ユーザーが住んでいる地域
使用しているデバイスやOS

これらのデータを分析することで、訪問者がどのような属性を持つかを理解できます。たとえば、特定の商品に興味を示しているのが20代女性であることが分かれば、その層に適したマーケティング施策を展開できます。GA4を活用すれば、ターゲット層を明確にし、より効果的なアプローチが可能です。

どのような経路でサイトに訪れたか

ユーザーがどの経路を通じてサイトに訪問したかを知ることは、集客を最適化する上で重要です。GA4では、以下のような集客経路（チャネル）のデータを確認できます。

オーガニック検索（GoogleやYahooなどの検索エンジン経由）
直接訪問（URLを直接入力した場合）
ソーシャルメディア（TwitterやInstagram経由）
広告キャンペーン（Google広告、Facebook広告など）
外部サイトリンク（ブログなど）

これらのデータをもとに、どのチャネルが最も効果的かを評価できます。Web広告などで実施した施策の効果を数値化することで、データに基づいた施策の改善を行うことが可能になります。

サイト内でどのような行動をしているのか

サイト内でユーザーがどのように行動しているかを把握することは、ユーザーニーズの把握やコンテンツの改善に役立ちます。GA4では、次のような行動データを収集・分析できます。

ページビュー（どのページが閲覧されたか）
平均滞在時間（特定のページにどれだけ滞在したか）
ボタンクリック（購入ボタンやお問い合わせボタンなどのクリック）
動画再生（埋め込まれた動画の再生数や完了率）
ページスクロール（特定のページで90%までスクロールされた数）
ファイルダウンロード（ホワイトペーパーなどサイトでダウンロードされた資料の数）

たとえば、訪問者が特定のページで長時間滞在し、ページスクロールをしている場合、そのページのコンテンツがユーザーにとって有益な情報である可能性があります。逆に、離脱率が高いページがあれば、その原因を分析することでUIの改善点を発見することができます。

どのような成果を生み出したのか

GA4における成果は「キーイベント」と呼ばれ、訪問者が特定の目標を達成したことを意味します。GA4では、例として次のようなキーイベントを追跡することができます。

商品購入（ECサイトでの購入完了）
問い合わせフォームの送信
会員登録やメールマガジンの購読
動画視聴の完了

これらのデータは、事前に「イベント」として設定することで計測されます。たとえば、購入ボタンのクリック数や最終的に購入に至った割合を分析することで、ユーザーの行動を深く理解し、売上向上につなげることができます。また、目標を達成しやすい流入経路やページを特定し、そこへの誘導を強化する施策も立てられます。