コンバージョンリフト検証について
みなさまは広告掲載時に「効果計測」を行われると思います。リマーケティングなどターゲットを絞った広告配信はコンバージョンがつきやすく効果が見えやすいですが、認知を目的としたターゲットの広い配信(※以降「リーチ配信」と記載)では、実施にどの程度「効果が出ているかわからない」ということはないでしょうか。
今回は、リーチ配信におけるみなさまの疑念を払拭できる検証方法として、コンバージョンリフトと呼ばれる手法を紹介します。
コンバージョンリフトとは
コンバージョンリフトとは、成果が正確に測れない広告の影響度を可視化する検証方法のひとつです。
広告配信実施時に、接触グループと非接触グループでユーザー行動を比較することでその差分(リフト値)により広告成果を図ります。
【実施イメージ】
(引用:META社Facebookコンバージョンリフト/https://www.facebook.com/business/m/one-sheeters/conversion-liftより)
この検証方法については、自社の数値のみで計測することができるので実施までの工数が少なく、スムーズな調査を実施の際におすすめです。
実施の際の注意点はノイズを取り除くことです。例えば、検証時期に接触グループ、非接触グループともにDMを送っている状況ではWEB広告とDMのどちらの効果なのか判断しにくくなります。当たり前のように聞こえますが、細かなノイズを除き評価指標以外を平準化することで検証結果の信頼度向上につながります。
コンバージョンリフトについてはご理解いただけたでしょうか?
今回、NIKKOでもコンバージョンリフト検証を実施したので事例を共有いたします。
結果
下図が検証結果になります。
(検証期間:2021/10~11 お客様:インターネットサービス業)
結果は、リーチ配信において575件のコンバージョン増大効果が認められました。
媒体レポートを見るだけでは、ラストクリック評価のため4CVしか計測できず、CVが取れないということで、リーチ配信の停止を検討していました。
しかし、今回の検証結果から、「従来の方法では計測できなかった575件をリーチ配信により獲得できている」ということが明らかになり、リーチ配信の成果を見直し配信を続けております。
実際に、リーチ配信を行っていなければ575件のコンバージョンを損失していたと考えると、検証価値を感じていただけるのではないでしょうか?
今回の配信については、媒体社様にご協力いただき同一ターゲットの中で配信を出しわけることで検証を実施しましたが、冒頭記述のとおり自社運用のみでも検証は可能です。
エリアや期間、CRMリストによる出し分けなど、ノイズを最低限に抑えたグルーピングができる方法であればいずれでも検証することができるのでぜひお試し下さい。
さいごに
みなさまの疑念を少しでも払拭することができましたでしょうか。GMONIKKOでは、検証実績をもとにオールファネルでの施策提案をさせていただいておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
- ライター:鈴木啓大(すずきよしひろ)
- 総合広告代理店、メディア事業社を経て
2020年 GMO NIKKO入社。
現在は、WEB広告の運用やコンサルティング業務に従事。
ご飯は土鍋で炊くこだわり派。