Z世代がけん引する新トレンド「イミ消費」とは?
物品そのものの価値に重きを置いた「モノ消費」、体験を重視する「コト消費」に続く、新たな消費トレンドの「イミ消費」。これは単に物質的な価値や体験だけでなく、社会貢献や自己表現、成長といった「意味」を重視する消費です。このトレンドは特にZ世代で明確になっており、彼らの消費行動に強い影響を与えています。
SNSへの発信を意識した消費
私たちが実施した調査によると、Z世代の30%以上がSNSに発信することを意識して商品を購入すると回答しており、上の世代(Y世代~)を上回る結果となっています(図1参照)。Z世代にとって、購入品は自己表現や社会的アイデンティティを示す重要なツールとなっていることが伺えます。
図1
SDGsや環境配慮の商品への関心
また、Z世代の44%がSDGsや環境に配慮した商品に魅力を感じると答えました。(図2参照)これは上の世代を約10ポイント上回る結果で、「自分の消費が地球や社会に貢献している」といった感覚が、彼らの消費行動を少なからず後押ししていることが示唆されます。
図2
環境配慮による満足感
さらに、Z世代の半数近くがSDGsに関連した商品の購入によってより良い気分になると回答しており、この結果は、Z世代が単なる商品購入を超えて、その背後にあるストーリーや理念に価値を見出していることを示しています。
図3
まとめ
Z世代はコスパやタイパ重視といわれる一方で、自分自身の価値観に従って商品・サービスを選び、その購入した商品・サービスを通じて自らのアイデンティティを表現することにも強い関心を持っています。そしてこの傾向は、Z世代の中でもより若い年代の人たちに強く表れています。
つまり、この「イミ消費」が社会全体の購買行動に与える影響は、今後より大きくなっていくことが考えられます。
調査概要
調査手法:Web調査
サンプル数:1000s
対象者:16~49歳 男女
調査期間:2024年9月27日~30日
調査企画:GMO NIKKO
- ライター:神津 洋幸(こうづ ひろゆき)
- ストラテジックプランナー、リサーチャー。Webプロモーションの戦略立案、Web広告効果の分析・オプティマイズ、各種リサーチなどを担当。前職はマーケティングリサーチ会社にて主に広告効果の調査・分析・研究業務に従事。2004年より現職。
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