Z世代トレンドラボ

SNSがブランドイメージを動かす時代へ

2025.03.04Gen Z Lab
SNSがブランドイメージを動かす時代へ

Z世代トレンドラボでは今回、Z世代・Y世代の男女1,000sを対象に、SNSメディアとTVCMがブランドイメージに与える影響について調査をしました。
その結果、従来のテレビ広告よりもSNSがブランドイメージの形成に強く影響を与えていることが明らかになりました。

SNSの圧倒的な影響力

調査データによると、ブランドイメージに与えるSNSメディアの影響はTVCMを上回ることが確認されました。(図1)
特に、X(旧Twitter)、Instagram、YouTubeからの情報発信が、消費者のブランド認識や購買意欲に大きな影響を及ぼしていることが分かります。
また、Instagram・TikTok・YouTubeの3つのメディアにおいては、Z世代への影響力がY世代を大きく上回る傾向が見られました。

図1)発信情報がブランドイメージに与える影響(世代別)

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より影響を受けやすいZ世代女性

Z世代全体でSNSの影響力が大きいことが分かりましたが、性別による違いはあるのでしょうか?
調査では、InstagramとTikTokが特に女性においてブランドイメージに与える影響が大きいことが判明しました。一方、XとYouTubeでは男女間の差はほとんど見られませんでした。(図2)
この違いの背景には、InstagramやTikTokがライフスタイル、ファッション、ビューティといった分野で強い影響力を持ち、女性消費者の興味・関心に沿った情報が発信されやすいことがあると考えられます。

図2)SNSの発信情報がブランドイメージに与える影響(Z世代の男女別)

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おわりに

今回の調査結果から、ブランドイメージ形成におけるメディアの役割が大きく変化していることが浮き彫りになりました。
TVCMの持つ伝統的な信頼感に対し、SNSは即時性や双方向性を強みとしており、特にZ世代の感度の高さにマッチしています。
デジタルマーケティングに携わる人々にとっては、この流れを的確に捉え、より消費者に寄り添ったマーケティング施策を展開することが求められるでしょう。

神津 洋幸(こうづ ひろゆき)
ライター:神津 洋幸(こうづ ひろゆき)
TRUE MARKETING副編集長
Z世代トレンドラボ主任研究員
ストラテジックプランナー、リサーチャー。Webプロモーションの戦略立案、Web広告効果の分析・オプティマイズ、各種リサーチなどを担当。前職はマーケティングリサーチ会社にて主に広告効果の調査・分析・研究業務に従事。2004年より現職。
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