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国内No.1のオンオフ統合分析ツール「ADVA MAGELLAN」を提供するサイカ社彌野COOが語るデジタルシフト時代における効果的なマーケティング戦略

2021.03.12Premium Contents
国内No.1のオンオフ統合分析ツール「ADVA MAGELLAN」を提供するサイカ社彌野COOが語るデジタルシフト時代における効果的なマーケティング戦略

オンオフ統合分析ツール「ADVA MAGELLAN(アドバマゼラン)」を提供されているサイカ社取締役COO彌野様にデジタルシフトが加速している世界におけるマーケティングの取り組み方についてお聞きしました。

今後マーケターに求められるスキルと理想のマーケティングとは?

(右):サイカ 取締役COO 彌野 正和氏
(左):GMO NIKKO 広告事業本部 マーケティングソリューション2部 エグゼクティブマネージャー 五十嵐 慧氏

デジタルシフトが加速する世界においてADVA MAGELLANが提供するマーケティング統合分析とは

五十嵐:2019年、遂にテレビ広告費をインターネット広告費が上回り、デジタルシフトが加速しました。この状況についてどう感じていますか?

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彌野:このニュースは、「来るべくして来たな」と感じています。
その潮流は、「ADVA MAGELLAN」を通じて、とてもダイレクトに感じていました。

導入企業様が「ADVA MAGELLAN」にご入力いただくマーケティングデータを見ても、デジタル広告の予算が飛躍的に伸びています。
特に2018年は、デジタルシフトの流れが強かったように感じます。

ただ、直近(特にコロナ禍の2020年)はテレビ広告などのマス広告が再評価され、デジタル広告と合わせてバランスを取りながら活用している企業様が多くなってきていますね。

五十嵐:デジタルのみに偏重することの課題はどのようなものがあるのでしょうか?

彌野:費用対効果ではデジタル広告に分があるケースはありますが、認知獲得はやはりマス広告に利がある。
目指したい方向性によって、どちらかではなく両方をうまくバランスを取りながらやっていく必要がありますね。

WEBのみの広告展開は、一定のところで高止まりの現象が起きています。
そこでマス広告も合わせて出稿することで、広告効果が相乗的に伸びるという結果が出ていますね。

また、WEB広告も、YouTubeなど動画広告の効果はテレビに近くなってきています。
そのため、オンライン・オフラインという分け方でプランを考えるのではなく、メディアの特性や目的の違いを考えて展開していくべきだと考えています。

五十嵐:「ADVA MAGELLAN」の結果を見て、マス広告を減らしたという広告主も多いのでしょうか?

彌野:必ずしもそうではありません。
「ADVA MAGELLAN」を使うことで、マス広告を再評価するお客様も多くいらっしゃいます。

「ADVA MAGELLAN」では、季節要因や外部トレンドも加味した広告効果予測や分析を出せるため、帯で出稿していた広告を季節や月によってメリハリをつけるようになったお客様が多いですね。

五十嵐:業界による傾向はありますか?

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彌野:やはり、同業界同業種においては、広告効果や分析モデルはある程度は似通ってきます。

「ADVA MAGELLAN」の提供を通じ、多種多様な業界のマーケティングノウハウを蓄積しているため、「どのようなパターンで、どこに予算を投下すれば、広告効果が最大になるのか」8割程度の正解は導き出すことができます。

ただ、残りの2割程度は、各社マーケターのスキルやセンスに左右されます。
そこがデータだけでは割り切れない面白いところでもあります。

フルファネルマーケティングの効果を最大化する予算配分とは

五十嵐:あらゆるデータを取り込んで、広告効果を分析し精度を高めるのが「ADVA MAGELLAN」の特徴ですね。
フルファネルマーケティング実現のために、最適な予算配分はどういう状態だと思いますか?

彌野:何をもって「最適」と表現するのかが難しいポイントではありますが、私たちは「事業成果を最大化するための予算配分」を広告の最適化だと定義しています。

すると、デジタル広告だけ、マス広告だけを見ていては不十分です。
季節要因や競合他社の広告などの外部要因も全て含めて、成果に対して何が寄与したのかをしっかりと見極めていく必要があります。

五十嵐:広告も外部要因もその全てが事業成果を出すための一つのパーツであるという考え方ですね。

彌野:そうですね。そして時間という概念も重要です。
「ADVA MAGELLAN」は旧モデルではマーケティング施策の残存効果が最大13週までしか算出できませんでした。
つまり、3〜4ヶ月で事業成果に結びつくマーケティング施策しか評価できなかった。

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しかし、中長期でブランディングを行い、2〜3年といった長いスパンで成果に結びつけるというマーケティング施策もあるはずです。
その施策効果を分析し、評価したいと考えていました。

そこで今は、ブランドエクイティの分析機能を強化し、2〜5年などといった中長期での施策評価や未来予測ができるようになっています。

過去数年に渡るデータを「ADVA MAGELLAN」が学習し、季節要因や直近のトレンド、施策と結果との関係性を加味して、分析し予測するのです。

これにより、短期だけでなく、中長期に渡る施策においても予算配分を最適化することができるようになりました。

五十嵐:デジタル広告しかやっていない会社でもADVA MAGELLANを導入している企業は多いのでしょうか?

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彌野:最近増えてきていますね。
デジタルに特化したマーケティングツールは多いのですが、前述のとおり、デジタル広告の中でもYouTube広告など認知系広告が増えてきており、間接要因を計測したいというニーズが増えているためです。

五十嵐:オンライン・オフライン両方のデータを俯瞰して見ていて、これからデジタル広告に注力していこうとしているマーケターに対する示唆はありますか?

彌野:CV(コンバージョン)の直前には必ずデジタルがある時代です。
デジタルシフトは止まらないでしょう。
一方で、まだまだ認知系の施策においてはオフラインに利がある。

デジタルの強みを活かしながら、より広告効果を高めるには、デジタルの弱みを補完する形で、うまくオフライン広告を使うことが重要だと考えています。
デジタルマーケティング中心のビジネスにおいてもオフラインをうまく使いこなすことができれば、最終的な事業成果の最大化につながっていきます。

五十嵐:では、オフライン広告で事業寄与度が高い傾向にあるものは具体的になんでしょうか。
我々のお客様でもブランドワードの検索量が増えた要因をヒアリングするとテレビCMを実施したというクライアント様が多いです。
やはりリーチ量を考えるとテレビCMでしょうか?

彌野:圧倒的にリーチ量が大きいのは、やはりテレビCMでしょう。
その他のオフラインメディアは、商材との相性に依るところが大きい。
「全く結果が出ない」という分析結果が出ることもあります。

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というのも、テレビ以外のオフラインメディアは、データがとても荒いケースが多いのです。
データ内容もですが、データ管理もDX化されてなくタイムラグも大きい。

そのため「ADVA MAGELLAN」で予測分析する場合も、データ分析上は「結果が出せない」という予測モデルになる場合もあります。

弊社が広告主側としてオフライン広告に取り組んでみて、新聞広告がブランドエクイティに寄与すると感じました。

BtoB商材だということもあるのでしょうが、新聞広告経由での問い合わせ数の増加や決裁者における認知向上は、効果として強く感じました。

ただこれは、分析上データが可視化しづらい。
もっと、接触データなどが可視化できれば良いと思いますね。

デジタル広告は、配信手法はもちろんのこと、データの持ち方、分析においてもDX化の最先端にあるので、オフラインメディアはデジタル広告領域のプレーヤーと手を組んで、DX化を促してはどうだろうか、と思っています。

ADVA MAGELLANの求める予測クオリティ

五十嵐:広告効果を予測できる「ADVA MAGELLAN」ですが、どのようにしてその精度を高めているのでしょうか。

彌野:「ADVA MAGELLAN」の分析手法は、統計分析です。
統計分析で未来予測はできますが、もちろん当たることも外すこともあります。

たとえば、予測精度が95%のモデルがあったとしましょう。
5%までの誤差であれば、モデルが正しいと言えますが、10%も外しているとなるとモデルが間違っていると言わざるを得ない。

たとえ結果が予測から大きく上振れて、成果としては良かったとしても「ADVA MAGELLAN」の予測分析モデルとしてはバツなんです。

予測の範囲を超えたということは、その結果には再現性が無いということ。
今回はたまたま結果が良かったとしても、次は反対に作用するかもしれない。

ですから、そういう場合、弊社は徹底的に原因をドリルダウンして、どの数値が影響したのかを調査します。
データが間違っているのか、運用方法を変更したのか、クリエイティブを差し替えたのか。
考えられる要因のデータを入れて分析モデルをアップデートすることで再現性を高めるようにしています。

五十嵐:あらゆるデータが分析モデルの精度を高めるのですね。
プロモーションデータはもちろんのことですが、精度を高めるためにはどんなデータが必要なのでしょうか?

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彌野:マーケティングは、広告だけではありません。
営業も販売も重要なマーケティング活動です。

業種によっては、コールセンターの架電件数、店舗の販売員の数、店舗の販促費用などが影響する場合もあります。
「そんなデータ必要なの?」と驚かれる場合もあります。

広告データだけでなく販売促進費のデータを入れていくと、成果の予測精度が上がるだけでなくこれら費用の事業への寄与度も分かるようになります。

ADVA MAGELLANの今後の展望

五十嵐:デジタル広告は自動化が進むなど、どんどん進化しています。
「ADVA MAGELLAN」は今後どのようになっていくのでしょうか?

彌野:もともと、「ADVA MAGELLAN」はツールのみを提供して、お客様に使っていただくスタイルを取っていました。
ですが、それではなかなか活用していただけない。
統計分析を統合分析の中で使っていくということが、まだ認知されにくい状態でした。

今では弊社のコンサルタントがハンズオンでサポートしています。加えて、統合分析に対するお客様のスキルや知識も高くなってきています。

これからは、自動化を進めることによってツールを操作する時間を減らして、考える時間を増やしていただきたいと考えています。

今の業務を自動化することで、お客様はより高い視座で分析することができますし、出せる成果がより大きくなると考えています。
そして、自動化によって空いた時間で、意思決定の質と量を増やして頂けるようにしたいですね。

五十嵐:テレビの広告の買付け事業も始められましたね。
テレビ広告の効果分析を行われているサイカ様だからこその自然な流れだと感じました。

彌野:統合分析を「ADVA MAGELLAN」でやってきて、テレビの広告効果の仕組みも分かってきましたし、データも取得している。
ですが、広告効果のPDCAを回すにあたって、データサイエンスされていない部分にとてももどかしさを感じていました。

似たような課題を感じているお客様も多くいました。
テレビの予算は大きく効果も大きいが、もっと改善余地がある、と。

テレビ局側もデータによって広告効果を可視化できないところに、ジレンマがあった。
デジタル広告に予算が奪われていくことに対して「説得できない、仕方ない」といった諦めの声も多く聞きました。

「ADVA MAGELLAN」はこれを可視化できるので、広告効果が上がれば出稿量も上げるチャンスがあると、前向きに捉えて下さっている方も多いです。
私たちはテレビにおいてもデジタルにおいても、効果が良い枠の価値を上げていく取り組みができればと考えています。

五十嵐:本日はありがございました!

業態別のマゼラン活用事例集は下記から必要情報をご入力の上、ダウンロードください。

サイカ社サービス『ADVA MAGELLAN』はコチラ
サービスサイト
ADVA MAGELLAN紹介資料DL

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株式会社サイカ  取締役COO 彌野 正和氏
ゴールドマン・サックス証券に入社し株式セールストレーダーとして従事。
その後転身しDeNAにてマーケティングおよび新規事業開発、スキルシェアCtoCサービスのベンチャーにてCOO、リクルートにて事業戦略、アライアンス、新規事業開発、プロモーションチームを担当したのち、2018年1月よりサイカに参画。2018年4月に執行役員COOに就任。2019年3月より現職。

ライター:五十嵐 慧 (いがらし けい)
2007年に入社。入社からメーカー系のクライアント様を中心にリスティング・SNS・動画:リアルメディアなど、あらゆる手法でこれまで数多くのデジタルプロモーションを支援。近年は採用・育成・コミュニケーション支援など「働く」のフレームワーク構築にも従事している。
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