NFTとは?「本物」が生み出す新しい価値とコミュニケーション
(右)GMO NIKKO株式会社 NFT事業推進室 佐々木要氏
(左)GMOアダム株式会社 林智美氏
新たな売買市場を生み出す技術として注目を浴びている「NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)」。ニュースなどで目にする機会は増えているものの、自分自身や、携わるビジネスにどう関わってくるのか、まだ想像できていない方は多いのではないでしょうか。
NFTの取引が可能なマーケットプレイス「Adam byGMO」(以下、Adam)を運営するGMOアダム株式会社 林智美氏と、Adam認定代理店であり、NFTを活用したマーケティング支援を行うGMO NIKKO株式会社 NFT事業推進室の佐々木要氏に、「NFTが提供できる価値」とは何かをお話していただきました。
■ NFTとは「本物のデジタルデータか見分けるための証明書」
佐々木:まずは「NFTとは」からお話ししたいのですが、先日某タレントさんと一緒に、中学生向けにNFTを紹介されていた林さん、ご説明をお願いできますか。
林:はい。NFTを一言で申し上げますと、「デジタルデータの証明書になるもの」です。
デジタルのデータはコピーが非常に簡単にできてしまいますが、NFTの技術を使うことにより、コピーではないオリジナルのデータを見分けることができるようになりました。
佐々木:参加された方々にはどのように説明されたのですか?
林:ご一緒したタレントさんがInstagramにアップされていた絵があったのですが、その絵を私がスクリーンショットでコピーして、パワーポイント上に6枚並べたものをお見せして
「この写真の中で、どれが本物かわかりますか?」と質問したら、参加された方はもちろん、アップしたタレントさんご本人すらもわからないという回答。
そこで「この中で本物を証明する時に使うのがNFTです」と伝えたら、「そうなんだ!」っていうリアクションが返ってきました。
佐々木:ありがとうございます。私も同じでNFTを説明するときは「本物を証明するための技術」としています。もう少し掘り下げるときは、とあるブロガーさんの受け売りですが、「本物を選り分ける技術」、「本物の在庫を設定できる技術」、「本物に利益を還元できる技術」としています。「本物に利益を還元できる」というのは「本物を生み出した作者、クリエイターさんに利益が還元される」ということです。
そしてこれらの技術を活用した新しいコミュニケーションが「NFTが提供できる価値」だと考えています。
本物であることを証明し、かつ在庫を設定できることで、需要と供給、つまり新しい価値を生み出すことができます。さらに価値を生み出した側、クリエイターさんやアーティストさんと、それを求める側、ファンや生活者とが繋がり、コミュニティを形成し、その価値を一緒に育てていくこともできます。
■ 企業のNFT活用 成功の鍵は「ストーリー設計」
佐々木:この「NFTが提供できる価値」はマーケティングにも使えると思うので、クリエイターさんやアーティストさんだけに限らず、様々な企業さまにもNFTを活用いただきたいです。まだ企業さまの活用事例は少ないと思いますが、どのようなものをイメージしてもらえば良いでしょうか?
林:そうですね、イメージが近いのは、雑誌や漫画の袋とじでしょうか。
以前、出版社様より、「袋とじのように買わないと中身がわからないお楽しみ感を、NFTで醸成したい」というお声をいただいたことがあります。
NFTであれば制作コストがかからなかったり、在庫を管理する必要がなかったり、データがあればNFT化してURLやQRコードを配布するだけでいいので、オペレーションコストが削減できます。
他にも、「ペットボトル飲料などのおまけとして付いているキーホルダーを自社IP(キャラクター)がデザインとなっているNFTが簡単にもらえるQRコードに置き換えてみたい」、またそのNFTを「地域ごとに異なるデザインにすることでコレクティブル要素を付け加え、プロモーションやお客様とのコミュニケーションのためにNFTを使用したい」というお声もありました。
佐々木:おまけとしてのNFT良いですよね。デジタルインセンティブ。AdamにはエアドロップというNFTを配れる機能が新たに追加される予定(※)なので、「LINEポイントがもらえる」と同じように「NFTがもらえる」キャンペーンを企業さまに実施いただきたいです。まだまだNFTの理解は低く、購入ハードルが高いので、まずはNFTを配って、NFTの保有体験を広げたいですね。
その他、企業さまのNFT活用として、成功事例はありますか?
林:大局では2つの事例があると思っています。1つ目はプロジェクトの一環としてのNFTです。
ゲーム会社さんの取り組みの中でNFTを活用した事例がありました。新作のゲームがあり、それがプレイできるようになる前に、ゲーム上で使えるようになるキャラクターのNFTを販売したのです。事前に購入しておいて、ゲームがプレイ可能になったらそのキャラクターで遊んでもらうのです。
2つ目は、投機的な目的で購入されているNFTですね。
佐々木:投機についてはちょっと置いておいて、ゲームへの展開などストーリー設計がNFT成功の鍵ですよね。なぜNFT化するのか、NFTを活用してどのようなことを実現したいのか、NFTを介してどのようなことを伝えたいのか。NFTを保有した人にとってどんなメリットやワクワクすることがあるのか。そういったストーリー、ロードマップが設計されていると、共感されやすくなります。
海外で最も成功しているBAYC(The Bored Ape Yacht Club)は、その名前だけでもストーリーが想像できますが、ウェブサイトやSNSでしっかりと補完、拡張されているので、ファンが増え続けているのだと思います。
ただ一方でストーリーが仕上がってなくても良い、というところにもNFTのおもしろさを感じています。NFT開始時点では全てが定まっておらず、「保有者には今後特別な体験の提供を予定しています」みたいな事例があります。このように保有者と一緒にストーリーを作っていくというのもNFTの醍醐味ではないでしょうか。
■ Adam byGMO の特徴は「日本人が始めやすいNFTマーケットプレイス」
佐々木:NFTの活用についてお話ししてきましたが、そのNFTを売買できる場所であるAdamについてお伺いします。ずばりサービスの特徴は?
林: Adamの強みとしてお伝えしていることが3点あります。1点目が一番重要で、日本円とイーサリアムでの両方での決済ができるというところです。2点目は、初見でもNFTが気軽に買えるサイトデザインになっていることです。ご存知だと思うのですが、海外のNFTマーケットプレイスは、クールな感じが結構多くて、購入まで中々辿り着きにくかったりします。仮想通貨もよくわからない上にNFTもよくわからないということで、「NFTを気軽に購入できない人が多くいるのではないか」という点に着眼をして、Amazonさんとかメルカリさんとか、初見で欲しい物が買えるようなマーケットプレイスを作っています。3点目が、審査制を採用しているところです。あるマーケットプレイスは審査がなくて、著作権侵害を犯してしまうだとか、購入者様側の不利益も生じてしまうということが起きている中で、我々はそのようなマーケットプレイスではなく、クリエイターさんも購入者様も安心してNFTの売買をして頂けるよう審査制を採用しています。
佐々木:審査制、賛否ありますよね。NFTは本来開かれたマーケットであって、個人間で自由に売買できるべきですが、おっしゃられたような問題があるので、国内で展開する上では審査制が妥当かと。審査制は今後も継続される予定でしょうか?
林:審査はすべきだとは思っています。本物だと思って購入したけど実は偽物で泣き寝入りするしかない、といったニュースをよく耳にします。購入された方はもちろん、出品者様・クリエイターさんも、本来自分が出品していない作品を勝手に盗用されて、あたかもその人が描いたアートとして販売されて、自分の知らないところでお金が動いているというのは、誰にとっても嬉しいことではないと思います。
佐々木:代理店制度をとられていることも特徴のひとつかと思います。一次審査も含めて我々代理店に出品管理を委託してもらっていますが、代理店制度を採用して良かった点を教えていただけますか?
林:審査制を採用しているため、弊社だけでは扱うのに限界があるという部分も大きいですが、コンテンツを扱うという部分に関しては、我々よりも断然にノウハウがおありかと思うので、そういった強みをグループ内で生かせているというのは、いい取り組みだと考えております。
佐々木:ありがとうございます。代理店の役割は先のストーリー設計も含めて「コンテンツホルダーさまとファンのみなさまとの新しいコミュニケーションをプロデュースすること」だと考えています。広告代理店としてのノウハウを活かして、ご期待に応えられるようにしていきます。
またグループとして近い距離でご一緒できているので、コンテンツホルダーさまのご意見もストレートに伝えさせてもらって、Adamをより使いやすいサービスにしていきたいですね。
■ Adamが目指す、クリエイターファーストな世界
佐々木:最後にAdamの今後の展望をお聞かせください。
林:今まではクリエイターさんがご自身の作品を販売するノウハウがなく、要は閉ざされた世界でした。
しかし、インターネットの普及や新しいNFTという技術をきっかけに求める人に自分の作品を発見してもらい、購入されたその先で利益を還元してもらえるという構造が、特にクリエイターさんにとって大きなインパクトがあると思っています。我々マーケットプレイス側が、どんどんその構造を世の中に浸透させていくことで、クリエイターさんが豊かになって、アートの流通の加速をAdamが担っていきたいと考えています。
佐々木:クリエイターファーストですね。我々もコンテンツホルダーさまとファンの皆さまが笑顔になるコミュニケーション、NFTをプロデュースしていきたいです。
NFT市場はまだまだ小さいですが、TwitterでのNFT利用が始まり、FacebookもInstagramもYouTubeもNFTとの連携を示唆しています。NFTが当たり前な世界になるはずです。その世界をGMOインターネットグループとしてリードしていきましょう。
「すべての人に最高のNFT」。本日はありがとうございました。
(※)Adam byGMOにおけるエアドロップ機能は既に実装されています。
■ Adam byGMO NFTを無料で配布できる機能「エアドロップ」について
Adam byGMOに『エアドロップ』機能を新たに追加いたしました。
『エアドロップ』機能とは、出品者が特定多数または不特定多数のユーザーに無料でNFTを配布できる機能です。海外のNFTマーケットにおいては、ファンコミュニティの形成・活性化やNFT保有のメリットを高める手段として、出品者が『エアドロップ』機能を活用してNFT保有者への継続的なアプローチを行うことが一般的となっています。
また本機能は、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスさまの「MEGAドン・キホーテ渋谷本店5周年記念キャンペーン」に採用され、佐々木氏のGMO NIKKO NFT事業推進室プロデュースのもと、NFT配布に活用されました。
https://www.gmo.jp/news/article/7798/
「Adam byGMO」にNFT無料配布機能を追加
MEGAドン・キホーテ渋谷本店5周年記念キャンペーンにて利用開始
~企業のコンテンツマーケティング・販促強化をサポート〜
■ GMO NIKKOより、Adam byGMO「エアドロップ」無料利用キャンペーンのご案内
通常、GMO NIKKOでのAdam byGMO「エアドロップ」利用は、配布数、配布方法に応じた企画費をいただいていますが、より多くの企業さまにNFTおよびAdam byGMOを活用したマーケティングを体感いただくために、抽選で5社さまにAdam byGMO「エアドロップ」を無料で利用いただけるキャンペーンを実施いたします。
▼応募方法
ページ下部にある「キャンペーン応募ボタン」をクリックし、
「お問い合わせ」ページの「お問い合わせ項目をお選びください」で「その他」を選択いただき、必要情報をご入力後、「問い合わせ内容」に『エアドロップ無料利用キャンペーンに応募』とご記入ください。
▼注意事項
・応募締切日は2022年6月1日(水)となります。
・それ以降の『エアドロップ』に関するお問い合わせはNFT事業推進室までお願いいたします。
お問合せ先
GMO NIKKO株式会社 NFT事業推進室
担当:佐々木 E-mail:adam@koukoku.jp
・法人の企業様のみ対象とさせていただきます。
・ご利用いただくには条件がございますので、当選後審査させていただく場合がございます。
- ライター:TRUE MARKETING編集部