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「OPEN HUB」を事業共創・社会課題解決の“種”を渡せる場所に NTTコミュニケーションズ 福嶋麻由佳

2024.08.28Premium Contents
「OPEN HUB」を事業共創・社会課題解決の“種”を渡せる場所に NTTコミュニケーションズ 福嶋麻由佳

マーケティングの本質を追い求める人との対談を通じて、未来への道筋を探るTRUEMARKETING「Premium Contents」

今回は、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ(以下、NTTコミュニケーションズ)が運営する
事業共創プログラム「OPEN HUB for Smart World(以下、OPEN HUB)」で
事業共創コミュニティ「OPEN HUB Base」の運営、「OPEN HUB RADIO」のパーソナリティを務める福嶋麻由佳さんに
「福嶋さん流のコミュニケーション」「社会課題との向き合い方」「『OPEN HUB』を通じて作りたい社会」の
3テーマを通して、GMO NIKKOアカウントエグゼクティブの天野恵理子が、同じくソリューションを提供する営業の立場として寄り添いながら、深くお話をお伺いした内容を記事にいたしました。
(執筆:サトートモロー 進行:天野恵理子)

▼目次

・「OPENHUB」のご紹介
・福嶋さん流のコミュニケーション~肩書をはずす
・社会課題を自分ごと化する、視点の転換「I」「We」「Society」の視点
・ラジオが「会いたい」「来たい」の衝動を深める
・みんなで社会課題を解決する「共創」を生み出したい


「OPENHUB」のご紹介

まずは「OPEN HUB」のご紹介から、
「OPEN HUB」は、社会課題を解決し、 わたしたちが豊かで幸せになる未来を実現するための 新たなコンセプトを創り、社会実装を目指す事業共創プログラムとして2021年からスタートしました。
そして、同社は2022年に最先端技術を備えた共創空間「OPEN HUB Park」を開設しています。
また、声に未来を乗せて発信するPodcast番組番組「OPEN HUB RADIO」を2023年4月にスタートしました。

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※上写真「OPEN HUB Park」「OPEN HUB」の活動拠点として、日々多くの企業の交流と事業の共創、そして社会実装を生み出しています。

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福嶋さん流のコミュニケーション~肩書をはずす

こちらから対談内容になります、弊社天野(写真左)NTTコミュニケーションズ福嶋様(写真右)

天野:
福嶋さんは普段、どのような仕事をなさっているのですか?

福嶋:
私は金融業界のお客さまに対した営業を行いつつ、共創コミュニティー (OPEN HUB Base) の企画・運営にも携わっています。その中で「OPEN HUB RADIO」を立ち上げ、ラジオパーソナリティをしています。NTTというと、電話やネットワークのイメージが強いと思います。お客さまの通信基盤を支えるネットワークインフラは、保守運用といった、“守り”の側面が強い営業スタイルとも言えます。しかし、生成AIやチャットボット、デジタルヒューマンなどNTTが持つ先進的な技術も多くあり、事業共創も加わり”攻め”の側面も多くあります。

なので私も、”守り”だけでなく、事業共創・先進技術の提案といった、”攻め”の要素も加えた、営業スタイルで行動しています。

天野:
コミュニティの運営など、既存の「通信事業者の金融担当営業」の方とは異なる働き方で、非常に興味深いです。とはいえ、お客さまとしては現時点での会社の成長や売上の部分など、コミュニティとは関係のない要素に関心を示すと思います。
どのようなコミュニケーションで、お客さまのマインドを変化させるのですか?

福嶋:
「お客さまの肩書をすべてはがした状態で会話をすること」を意識しています。
仮に「〇〇銀行〇〇部〇〇課」に所属するAさんがいるとします。この立場を保持したままでは、どうしても部や課の目標に引っ張られてしまいます。

そうではなく、私は「Aさん」という個人の立場から、ワクワクする未来を描いてもらうようにするんです。
Aさんは今後何をしたいのか、どのようなキャリアを歩みたいのか。踏み込んだ質問もしつつ、今の立ち位置から距離を置いた状態で
やりたいこと・実現したいことをまずは想像してもらう事を心がけています。

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福嶋:
業界の枠を超えて、多くの情報を持つ私たちだからこそ、個人で思い描いた未来に対して、さまざまな提案をおこなうことができています。

また弊社には、社会課題の探究から社会実装までをリードする、さまざまな分野の専門家である「Catalyst(カタリスト)」
が約700名います。職種もデザイナー、エンジニアなどさまざまです。私も、ビジネスプロデューサーとして認定されています。

こうした多種多様な存在が専門家として存在していることも、
業界や職種に限定されない、自由な会話ができる要素かなと思っています。

天野:
部署や会社の枠組みを超えたところから、新たな社会を思い描くのですね。
そこまで深いコミュニケーションを交わすには、相手との信頼関係が不可欠だと感じました。

福嶋:
そうですね。信頼関係の構築方法は人それぞれですが、飲み会やゴルフといった、プライベート的な交流は苦手で(笑)。
その代わり、OPEN HUBを通じてお客さまとものすごく仲良くなれる自信があります。

実際、様々な最新技術や事例が詰まったこの空間にお招きすると、今まで聞くことが出来なかったお話を沢山してくれるんです。
そして、OPEN HUBでの打合せをきっかけにお客さまから「自由な発想が出来た」「またこういった環境でフランクに想いの共有をしたい」
と言ってくださいます。
こうして、どんどんお客さまと打ち解けていくんです。

また、肩の力が少し抜けた状態でお話できることや、この空間に慣れていって、
スーツ姿しか見たことがなかったお客さまがカジュアルなお姿でお越しくださる、そのような変化が、とても嬉しいんです。

天野:
お仕事のエピソードを聞けば聞くほど、福嶋さんは人がお好きなのだなと感じます。
そもそもなぜ、NTTコミュニケーションズで働こうと思ったのですか?

福嶋:
社会のあらゆる場所や機会に良い影響を与えられる仕事をしたいと思ったのが、最初のきっかけです
やりたいことが何でもできる場所に身を置きたい。それを実現できるのが、NTTコミュニケーションズだと感じました。
国内だけでなく海外にもネットワークインフラを展開し、果ては宇宙事業にも進出している。こんな会社はなかなかありませんから。

入社後は、SEを経験して営業職となりました。金融業界は自分から志望しました。
社会全体を支える事業をされている業界でもあり、営業難易度の高い環境に身を置くことで自分自身も鍛えられると思ったからです。

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社会課題を自分ごと化する、「I」「We」「Society」の視点

天野:
OPEN HUBでは、さまざまな業界のお客さまとの事業共創活動と、社会課題解決を大きなテーマに掲げていますよね。
社会課題解決は非常に重要なテーマである一方、抽象度が高く何から始めればいいのかわからないという人が多いと感じます。
福嶋さんたちは、どのようにお客さまを巻き込み、社会課題解決に取り組んでいるのですか?

福嶋:
OPEN HUBはさまざまな企業に属する人々が集まり交流できる場所ではありますが、
「みんなで集まること」をゴールにはしていません。それはあくまで始まりに過ぎず、社会課題解決に向けて社会実装を行うことが目指す先です。
とはいえ、天野さんがおっしゃるように社会課題を自分ごと化できている人は少ないというのも現実です。
例えば「孤独」という大きな社会課題。私自身がその状況にあるとは言いきれません。課題の当事者ではないです。

だからこそ、私たちは社会課題を考えるときに、「I(私)」「We(私たち)」「Society(社会)」という三つの視点を
大切にしています

「I(私)」は生成AIを使って業務改善を支援したい。それができればお客さまの仕事はどう変わるのか。
ひいては社会がどう変わるのか。そうやって、「I」を起点に社会課題を捉えたり、逆に社会課題「Society(社会)」から逆算して
「I」の立場になって考えたりと、視点を転換させることが必要だと思います。

天野:
さまざまな立場を主語にして、社会課題を自分ごと化していくわけですね。

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福嶋:
NTTコミュニケーションズが事業共創プログラムを運営し、社会課題にコミットすることにも大きな意味があると思っています。「NTTさんがやっているのなら」ということに、安心感や信頼感を覚えてくださる方は少なからずいらっしゃると思うので。

天野:
NTTコミュニケーションズの持つ知名度と、OPEN HUBという場の信頼性が、企業同士を引き合わせていったのですね。

福嶋:
私たちOPEN HUB Baseでは、ほぼ毎週イベントを開催して、会員の皆さまとコミュニケーションをとっています。
そこでは必ず、お客さまのミッション達成につながる“種”をお渡ししようと思っているんです

その“種”を受け取ったお客さまが、次回お越しいただいたときに私や事務局に相談を持ってきてくださったら、改めて打ち合わせの場を設けたりします。個人的に相談を受けるというのは属人的ではありますが、
人と人がしっかり繋がる、こういう交流ができることがOPEN HUBのコミュニティの価値だとわたしは思っています

ラジオが「会いたい」「来たい」の衝動を深める

天野:
リアルでの取り組みを精力的におこなっている一方で、福嶋さんはPodcast番組「OPEN HUB RADIO」のパーソナリティも担当していますよね。この活動をはじめた理由も教えていただけますか?

福嶋:
ラジオ番組を立ち上げたのは、OPEN HUBと皆さまとの距離をもっと近くに、そして会員との関係を密にしたいと思ったからです

正直、NTTコミュニケーションズは事業規模が大きすぎるがゆえに、「何をしているのかよくわからない」と感じている人が少なくありません。そうした「見えていない部分、けれども魅力と思える部分」を発信するカジュアルで堅苦しくないメディアを立ち上げたいと思いました。

ラジオを選んだ理由は、フレッシュな情報をすぐに出したいと思ったからです

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天野:
コンテンツを受け取る側にとっても、ラジオは気軽に楽しめるメディアだなと感じます。

福嶋:
それに、声だけのメディアは情報こそ制限されますが、「その場所に行きたい」「この人に会いたい」という衝動を生み出せると感じています

映像はメッセージを伴って情報をお届けできます。非常に便利ではありますが、ある意味映像だけで完結してしまいかねません。

私たちがメディアを通じて情報を発信する目的は、OPEN HUBを知っていただき足を運んでいただくことです。
まさに、OPEN HUB RADIOを通じて内容や私に興味を抱いて、実際にこの場に来ていただいて番組の感想だったりを直接私に話してほしいなと思ったんです。

天野:
その状況を作るために、音声のみのメディアを選んだのですね。配信テーマは他のメンバーと相談しながら決めているのですか?

福嶋:
いいえ。基本的に、企画、収録、編集、発信、をすべてひとりで行っています

Podcastの配信を始めた当初は、NTTの持つ技術やアセットの紹介を中心に配信していました。
しかし1年経過したころから内容をガラリと変えて、社会起業家、空間デザイナー、UI/UXデザイナー、人類学者など社外で活躍する方との企画も増やしていきました。

天野:
大幅に路線変更したのですね。企画はどのように考えているのですか?

福嶋:
人起点で企画を立てることが多いです

例えば、今日の天野さんとの話をきっかけに「営業メソッドのコンテンツにしよう」と考えます。
それ以外にも、OPEN HUBのイベントの宣伝を兼ねた配信をしたり、イベント登壇者の人のことを知ってもらう配信にしたり。
人と話しているときは常に「ラジオセンサー」が立っている感覚ですね。人を起点にキーワードを紡いで、
ある程度スケジュールを立てて配信しています。ただ、急に面白いテーマが見つかって「今日収録して来週の火曜日には配信しちゃおう」と思うこともあります(笑)。

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天野:
ラジオという媒体かつひとりでやっているからこその速度感ですね。

福嶋:
ラジオを配信するうえで、チームを組むことも検討しました。
ですが、私はこのPodcastを自分のすべてを表現する媒体にしたいと思ったのです
私が本当に会いたい人に会い、話したい人と話し、「この部分最高だな」と思った部分をしっかり残したい。
毎回の番組を常に自信作として世に送り出したいんですよね。

そうやって自分らしさを表現しつつ、それが「OPEN HUBらしさ」を伝えることとイコールになっている状態が、「OPEN HUB RADIO」の目指す姿です

みんなで社会課題を解決する【共創】を生み出したい

天野:
「OPEN HUB」は今後、どのような未来を目指しているのでしょうか?

福嶋:
大前提として、OPEN HUBを「集まって終わり」のコミュニティにせず、
その先にある事業共創と社会への実装を常に追求していきたいです。
とはいえ、事業共創事例をたくさん生み出すことだけを目的にすると、私たちの活動の目的を見失ってしまうと思っています。

OPEN HUBが目指すのは、「社会課題の解決」です。NTTドコモグループは、「あなたと世界を変えていく」という
ブランドビジョンを掲げています。そして、ブランドステートメントには次のような一文があります。

「0歳も100歳も、誰も取り残されることなく、上機嫌で暮らせる街を。」

私たちは、この世界を実現するために、一社ではなくみんなで力を合わせようという社会的な流れを、【共創】を生み出したいです。そして、OPEN HUBを通じて社会貢献の当事者という意識を抱いた方々が、
それぞれの企業に戻って【共創】 を実現してほしいと考えています。

天野:
OPEN HUBをステップとして、コミュニティに参加した方々の事業共創・社会課題解決への意識を高め、
ともに共創する世界観を作り出したいのですね。

福嶋:
はい。そして、共創を成し遂げた皆様がOPEN HUBに再集合したときに、社会課題解決に向けて、さらに大きなうねりを生むと信じています。

天野:
大きなうねりが生まれたら素晴らしいですね。福嶋さん自身は、今後どのようなことにチャレンジしていきたいですか?

福嶋:
私は「OPEN HUB RADIO」を通じて、色々な事を言語化して発信していきたいです

素晴らしい考えや技術を持っているのに、言葉や行動でうまく伝えられずモヤモヤしている。そんな人は少なくありません。
私が言語化することで輪郭を明らかに、またその人自身でも気付いていないような「良さ」を伝えられるような手助け をしたいと思っています。

まさに私の持っている“言語化”というアセットを活かして、ラジオでも営業でもマーケティングでも、社会課題の解決に結びつく【共創】を生み出したいです。

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”言語化”というアセットを活用し、営業・コミュニティ運営・パーソナリティという多面的な視点から社会課題の解決に取り組む、NTTコミュニケーションズの福嶋麻由佳さんにお話をお伺いしました。
言語化できない思いをお持ちの読者の方は是非OPENHUBにご登録、またイベントに参加して、福嶋さんに言語化をしていただき、その思いを形にすることでご自身の未来や夢をよりわくわくしたモノにする感覚を体験していただきたいです。

コミュニティ「OPEN HUB
Podcast番組「OPEN HUB RADIO

GMONIKKOとしても、今回、対談した天野を始め、お客様との対話・課題解決をミッションとした、
「アカウントエグゼクティブ」がお話をお伺いいたします。
ご興味お持ちいただけましたら、以下「資料請求・お問い合わせ」ボタンよりご連絡ください。

TRUE MARKETING編集部
ライター:TRUE MARKETING編集部
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