「ブランドセーフティ」アフィリエイトで知っておきたい対策と事例
9月に気象庁HPで広告【運用型広告】の掲載が開始されましたが、残念ながら1日で停止となったようです。
原因は、ブランド毀損で、気象庁のHPとしては掲載するのにふさわしくない広告の表示があったということした。
これはメディア(媒体)側からみたブランドセーフティの重要性がわかるケースですが、通常は広告主様側が意識してブランドセーフティに対応する場合の方が多いはずです。
よって今回はアフィリエイト広告を例として、広告主様がブランドセーフティの対策をするべき理由と事例をお伝えしていきたいと思います。
【目次】
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1.ブランドセーフティはアフィリエイト広告でも必要か?
2.なぜブランドセーフティは必要なのか?
3.ブランド毀損となりうる事例と対策
4.気にしなくて良い場合とは?
5.貴社のマーケティングを成功させるために!
1.ブランドセーフティはアフィリエイト広告でも必要か?
はじめに成果報酬型広告であるアフィリエイト広告で、「ブランドセーフティ」が必要なのでしょうか?
事前に定めた成果条件までたどり着いた(=成果発生した)場合のみ、広告費を支払うのがアフィリエイト広告です。
しかも広告の出稿条件によっては、獲得した成果(CV)の中身を広告主様がチェックし、承認した場合のみ、広告費が発生します。
つまり少し乱暴な言い方をすれば、広告主様が承認しなければ広告費自体は発生しないのがアフィリエイト広告です。
※もちろん一般的には広告主様が不正に成果を承認しないなんてことはないはずです。
結論から申し上げますと、このようなアフィリエイト広告においてもブランドセーフティはもちろん必要です。
それでは、そもそもブランドセーフティとは何でしょうか?
弊社も所属する一般社団法人 日本インタラクティブ広告協会(JIAA)では、ブランドセーフティを「広告掲載先の品質や広告を掲載する広告主ブランドの安全性」と定義しているようです。
広告掲載先の品質、広告主ブランドの安全性、というキーワードからすると、ブランドセーフティとは、広告の掲載方法や、料金システムの違いなどは関係なく、あくまでブランドを安全に保つためのものと言えそうです。
2.なぜブランドセーフティは必要なのか?
まず冒頭でふれた気象庁の事例で考えてみます。
これは気象庁が、広告を掲載するメディア側です。
広告掲載するメディアにとって、不適切な内容の広告表示があった場合、そのメディアを閲覧しているユーザーに対してよくない印象や影響を与えることにつながる可能性があり、結果としてメディアの信用が失われることになります。
そして広告主様側の場合も同様です。
広告を出稿する広告主様にとって、不適切なメディアやページへ広告が掲載された場合、そのメディアを支持しているかのような印象をユーザーに与える可能性があります。JIAAの表現を借りると「広告掲載先の品質が悪い」、「広告主ブランドの安全性が損なわれている状態である」と言い換えることが出来ます。
すると、やはり広告主様のブランドが毀損され、少なからず顧客離れにつながってしまうことでしょう。
3.ブランド毀損となりうる事例と対策
続いて、ブランドが毀損されるというのは具体的にどのような場合かを大きく2つの事例で考えてみます。
1つめは、一般的な不適切メディアに広告が掲載される場合です。
例えば、数は少ないかもしれませんがウイルスが仕込まれているような極めて危険なメディアや、アダルト、ヘイトスピーチ、暴力表現、違法薬物、ギャンブルなどの公序良俗に反すると言われるようなジャンルのメディアなどが該当します。
対策としては、掲載前に掲載メディアの確認を入念に行うことが基本になりますが、ブランドセーフティツールを利用できると抜け漏れの少ない対応となるでしょう。
2つめは、業種によっては大きく毀損となりうるメディアや記事内容に広告掲載されてしまう場合です。
例えば、ビールメーカーにとっては、優良なニュースメディアの「飲酒運転による事故の記事ページ」には自社の広告は載せたくないはずです。
この場合は、ニュース系のメディアや、個人のブログ記事などにおいて、ミスマッチとなるようなページに掲載されないように確認がとれる状態を構築する必要がありますが、難易度は相当に高いと考えられますので、やはりブランドセーフティのツールなどを利用できた方が安全な対策になると思います。
どちらのケースも、一度広告主様のブランドが毀損されてしまうとCV数を増やしたい、CPA(1CVを獲得するのにかかる広告費用)を抑えたいなどとはいってられず、まずは信用回復に努めないといけません。
そして信用を取り戻す為には多くの労力や時間、コストが発生することとなります。
しっかりと運用することが出来れば、本来はKPI(目標を達成する為の評価指標)を達成するうえでマーケティング手法の選択肢にしやすいアフィリエイト広告も、ブランド毀損リスクがある状態で広告出稿をしていたら元も子もありません。
まずは安全な広告掲載面であるかどうかを確認出来る環境(=ブランドセーフティな状態)を用意してから、CV数やCPA、LTV(顧客が生み出す生涯価値)、ROAS(広告の費用対効果)などの各指標を追っていくべきだと思います。
4.気にしなくて良い場合とは?
最後に、ブランドセーフティを考えなくても良いケースはあるのかを3つの事例で考えてみたいと思います。
▼事例1.【掲載条件】~不適切メディアは全て配信NGで掲載依頼しているから大丈夫~
「えっ!アフィリエイトって、掲載媒体カテゴリ毎に配信できるよね?
それだと必要ないんじゃない?あと事前に掲載チェックしたりもするでしょ?」
という声が多く聞こえてきそうです。
御存じかと思いますが、アフィリエイト広告の一般的な掲載フローとしては以下のようになっております。
メディアが広告に対して提携申請
↓
広告主様が掲載可否【メディアの内容チェック】
↓
掲載可の場合のみ、メディアが広告を掲載
そして広告主様が掲載を許可したメディアに対しては、各メディア毎に専用の広告掲載URLが発行されます。
一度URLが発行されてしまえば、掲載がOKとなったメディアのどこに広告が掲載されているかを全て把握すること自体が困難となります。
▼事例2.【目視確認】~毎月、広告掲載面を目視確認しているから大丈夫~
これ良くお聞きしますが、本当にそうでしょうか?
というのも、皆さんが目で確かめた箇所だけに広告が掲載されているのでしょうか?
確認した場所は問題なかったけど、実は他のページにも掲載してあったなんていうのはよくある話です。
基本的に広告主様が把握出来ているのは、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)に登録されているメディア情報でしかなく、 そのURLだけに掲載されているとは限らないのです。
よって、広告主様側でしっかり掲載確認の対応をされている場合でも、実際には、広告掲載ページを全て把握しているケースはほとんどありません。
▼事例3.【中小企業】~大企業じゃないのでそこまでブランドを気にしてないから大丈夫~
お気持ちはわかりますが、危険です。会社の規模は関係ありません。
どんな会社にも、会社や商品・サービスのファンや顧客がいるはずです。
もし顧客やファンが、不適切なメディアに貴社の広告が掲載されているのを見たり、SNSで知ったりして、顧客離れが起こるとどうでしょうか?
むしろそうなった場合、一般的には大企業より体力で劣る中小企業の方が、一気に経営が厳しくなるような事態も起こりえるでしょう。
結局、ブランドセーフティを気にしなくてよいケースなんて存在しないのだと思います。
5.貴社のマーケティングを成功させるために!
今回は、
・ブランドセーフティはアフィリエイト広告でも必要であること
・ブランドセーフティ対策をしないと顧客やファンが離れてしまうこと
・ブランド毀損となりうる2つのケースと対策
・ブランドセーフティを気にしなくて良い場合はない
という内容をご紹介いたしました。
ぜひ、この機会に改めて皆さんが実施されているアフィリエイト広告が、不適切なメディアやページに掲載されていないかを確認してみてください。
まずは万全なブランドセーフティ対策を施し貴社ブランドが安全に保たれた状態を構築することが重要です。
そこから安心してマーケティング活動を行うことで、貴社KPIが達成されることを願っております。
最後に、弊社ツールのご案内です。
弊社が提供する真のアフィリエイトマーケティングツール「TRUEAffiliate byGMO」は、ブランドセーフティ機能を搭載しています。
特許取得済みで、かつASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)への広告配信と連動したブランドセーフティ機能は、業界唯一(※)です。
※自社調べ
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- ライター:叶井 裕之(かない ひろゆき)
- 2014年にGMOインターネットグループへ。アフィリエイト広告のセールス・コンサル、アライアンス等を経て、現在は、事業・業務改善などの企画・構築、DX人材育成関連の企画・構築、slack社内活用推進などに励む。2022年G検定取得。