アドベリフィケーションツール~知っておきたいベンダー5選~
2021年2月1日に「デジタルプラットフォーム取引透明化法(通称)」が施行されました。
もともと対象は、一定売上額以上のオンラインモール、アプリストアとしていましたが、現在、ネット広告も対象に含めるかが検討されています。理由は、主に独占禁止法の観点によるもののようですが、他にアドベリフィケーションについてもあげられています。
広告主様からすると、見られてもいない広告に対する費用の発生や、広告によって逆に損害を被るブランド毀損となるようなことがあっていいはずがないですよね。これらを解決する為には、アドベリフィケーションツールを活用するのが一番となります。
よって今回は、アドベリフィケーションのツールベンダーについてみていきたいと思います。
【目次】
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・アドベリフィケーションとは?
・アドベリフィケーションツールベンダー1:IAS
・アドベリフィケーションツールベンダー2:Momentum
・アドベリフィケーションツールベンダー3:DoubleVerify Japan
・アドベリフィケーションツールベンダー4:日本オラクル
・アドベリフィケーションツールベンダー5:Spider Labs
・アフィリエイト広告のアドベリツール
・アドベリフィケーションとは?
まずはじめに、アドベリフィケーションについて確認しておきます。
「アドベリフィケーション」とは、簡単にいうと、「広告(ad)を検証(verification)する」ことになります。
そして具体的には以下3つの観点があります。
・アドフラウド(人ではない不正な閲覧やクリック)
・ビューアビリティ(視認可能性)
・ブランドセーフティ(ブランド毀損防止)
アドベリフィケーションについては以下に、もう少し詳しく記載しておりますので、ご興味ある方はご覧になってみてください。
アドベリフィケーション ~マーケティングのニューノーマル~
それでは、さっそくどんなツールベンダーがいるのかを見ていきたいと思います。
・アドベリフィケーションツールベンダー1:IAS
まず1社目は、Integral Ad Science (インテグラル アド サイエンス)株式会社、通称IASです。
2009年設立の米国企業で、日本でも有名なアドベリのグローバルリーダーとして世界19箇所に拠点を構えてます。
FacebookやYouTube、YDN、GDNなどに対応し、世界の名だたる企業と連携しており、運用型広告において、ビューアビリティ、アドフラウド、ブランドセーフティの3つに対する計測や対応が可能となっています。
内容も、モニタリングやブロッキングなど、企業の目的にあったサービスを提供されています。
尚、最近では、一般的な安全かどうかという観点だけでなく、企業にとってマッチしているのかどうかといった適合性の観点に対応したサービスの提供をされているようです。
広告主としては、日本マイクロソフト、プジョー、ロート製薬などが利用されているようです。
・アドベリフィケーションツールベンダー2:Momentum
続いて、Momentum株式会社です。
こちらは2014年設立の日本企業で、国内のアドベリを牽引されている企業の中でも有名な1社です。
広告プラットフォームや広告代理店と提携しており、ビューアビリティ、アドフラウド、ブランドセーフティの3つに対して運用型広告における対応が可能です。
具体的には、HYTRA (ハイトラ)というツールで、入札前のブロック、入札後のブロックを選んで広告主様のニーズにあったものを提供されています。更にユーザーを不快にする配信フォーマットへの対策も行っているようです。
ACPという広告代理店に向けた独自のパートナー認定制度を設けていて、ADK、Supership、電通、博報堂といった主要な広告代理店が多く利用しているようです。
・アドベリフィケーションツールベンダー3:DoubleVerify Japan
次は、DoubleVerify Japan株式会社です。
こちらは2008年に業界初のアドベリサービスを提供する企業として米国で設立されたDoubleVerifyの日本法人です。
特徴としては、米MRC(※注)が認証している指標「Authentic Impression」があります。これは広告インプレッションが、フラウドフリー、ブランドセーフ、ビューアブル、in-geo(ターゲット地域内)の全てを満たしていることを認証します。また多くのグローバルブランドからメディア品質のKPIとして採用されています。
そして計測方法は2種類あります。
1つは広告費用が発生する以前となる入札リクエスト段階で機械的なフィルタリングを行うPrebidで、ほぼすべての大手DSPに対応済みです。
もう1つは広告配信後に問題ある広告を表示させないための処理を行うPostbidで、新規のプラットフォームにも対応できます。
(※注)米Media Rating Council(MRC)
メディア調査とレーティングの目的で認定を管理する米国に本拠を置く非営利組織
・アドベリフィケーションツールベンダー4:日本オラクル
次は、日本オラクル株式会社です。
米国のビジネス向けソフトウェア会社「オラクル」の日本法人です。主に、ストレージ、データベース、統合セキュリティなどのインフラ部分をIaaS(Infrastructure as a Service)として、ERP、SCM、CXなどのアプリケーションをSaaS(Software as a Service)として提供しています。
SaaSサービスの中の「Oracle Data Cloud」がオーディエンス、コンテキスト、広告効果検証などを提供するサービスであり、有力メディア・プラットフォーム各種に対応し世界100カ国以上で利用されています。尚、ブランド・セーフティー、ビューアビリティーの検証、不正防止だけではなく、コンテキストに応じた関連性、広告上でのマウスの動作有無や、スクリーンにおける広告の占有面積率といった広告注目度における重要な指標などを他と比較しても圧倒的に多く提供しているのが特徴です。
利用企業としては、サイバーエージェントが「Ameba」の分析に同社サービスと提携、また先述のMomentumも戦略的な連携をしているようです。
・アドベリフィケーションツールベンダー5:Spider Labs
最後は、株式会社Spider Labsです。
2011年に設立された日本のサイバーセキュリティ企業で、主にアドフラウド対策のサービスを提供しています。
日本の他に、ポルトガルにも拠点を構えています。
メインとなるアドフラウド対策ツール「Spider AF(スパイダーエーエフ)」は、アメリカの認証機関Trustworthy Accountability Groupの不正防止部門から日本初のベンダーとして認証されています。またMRCのガイドラインにも準拠しており、信頼性の高い世界最高水準のアドフラウド対策の提供をされています。
そして、このツールは、アドネットワークや広告主、代理店までサポートしています。更に、SHARED BLACKLISTという各企業様で検知したブラックリストを共有するサービスを通し広告業界の健全化に尽力されています。
・アフィリエイト広告のアドベリツール
今回は、
・アドベリフィケーションとは?
・アドベリフィケーションツールベンダー1:IAS
・アドベリフィケーションツールベンダー2:Momentum
・アドベリフィケーションツールベンダー3:DoubleVerify Japan
・アドベリフィケーションツールベンダー4:日本オラクル
・アドベリフィケーションツールベンダー5:Spider Labs
をご紹介いたしました。
是非、皆さまも運用型広告に向けて、自社の目的にあったアドベリフィケーションツールの利用や、それに対応している広告配信サービスの活用を検討されてみてはいかがでしょうか?
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★参考記事
・Integral Ad Science Japan株式会社
・Momentum株式会社
・DoubleVerify Japan株式会社
・日本オラクル株式会社
・株式会社Spider Labs
- ライター:叶井 裕之(かない ひろゆき)
- 2014年にGMOインターネットグループへ。アフィリエイト広告のセールス・コンサル、アライアンス等を経て、現在は、事業・業務改善などの企画・構築、DX人材育成関連の企画・構築、slack社内活用推進などに励む。2022年G検定取得。